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カルダモン

胃腸の不調に役立つ「スパイスの女王」

インド料理に欠かせないスパイスで、香りの良さから「スパイスの女王」とも呼ばれるカルダモンは胃腸機能改善・不調緩和に高い効果が期待できるハーブです。気持ちを落ち着けリラックスさせる働きからストレス性の不調に、体を温める作用や呼吸器系に有効なことから風邪の初期症状にも利用されています。

画像:カルダモン(Cardamom)

 

カルダモンについて

基本データ

通称
カルダモン(Cardamom)
学名
Elettaria cardamomum
別名
小荳蒄・小豆蒄(ショウズク)
花言葉
隠れた美点
誕生花
科名/種類
ショウガ科ショウズク属/多年草
使用部位
種子
代表効果
健胃、駆風、胃腸刺激、食欲増進、消化促進、強壮、鎮痙、去痰、発汗
こんな時に
食欲不振、胃痛、吐き気、消化不良、腹部膨満、口臭予防、気管支炎、痰絡み
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーブチンキ、料理用ハーブ(香辛料)、精油
ハーブティーの味
スパイシーな香辛料系の香りで、ややクセと刺激がある味

植物紹介:カルダモン

エスニック料理の香辛料としてもお馴染みのカルダモンはショウガ科に属する多年草で主に種子部分を利用します。カルダモンという呼び名はカルディア(cardia=心臓)の形をしたアモーマム(amomum=カルダモンの近縁植物で生薬して用いられる白豆蔲)が由来です。
カルダモンはインド・スリランカ辺りの南~東南アジア原産。インドでは紀元前1000年以上の昔から生薬やスパイスとして利用されてきた歴史あるハーブで、最も古いスパイスの一つと言われています。

インドから古代エジプトへも伝えられ、薬用としてだけではなく「聖なる香煙」として祈祷の時などにも使用されていました。紀元前8世紀頃にはバビロニア王国の庭園でも栽培されていたと言われれます。古代の権力者たちが服用する解毒剤の原料としても用いられていたようです。
(※ただし古代ヨーロッパではショウガ科香辛料の総称で呼ばれているため厳密にどの植物を指していたかはハッキリしない)

8~10世紀には海賊の代名詞としてもよく知られる「バイキング」がロシアを経由してコンスタンチノーブル(トルコ)を襲撃した際にカルダモンを持ち帰り、スカンディナヴィア半島に伝えます。インド~中東料理のイメージが強いカルダモンですが、今でもスウェーデンなど北欧でもカルダモンは、パンや菓子の香り付けの定番として親しまれています。

アジア圏でもスパイス・民間医薬として利用され続けており、日本でも種子を乾燥したものは生薬「小豆蒄」として漢方薬で利用されています。原産地インドでは伝統医療アーユルヴェーダにおいて用いられていますし、コショウを「スパイスの王様」と呼ぶのに対しカルダモンは「スパイスの女王」と呼び、カレーやマサラチャイの必需品としても欠かせない存在です。
また甘さ・爽やか・エキゾチックさの入り混じった上品な香りは「高貴な香り」と形容され、精油は高級香水の原料としても用いられています。

カルダモンの栄養・成分・期待できる効果

カルダモンティー

消化器系の不調へ

カルダモンは1000年以上も昔から消化吸収を助けるハーブとして利用されてきた歴史を持ちます。インドでは現在も消化促進と口臭予防を兼ねて食後にカルダモンの実を噛む習慣が残っています。

胃腸の不調に

カルダモン(小豆蒄)は香りの刺激で胃の働きを活発にする「芳香健胃作用」があるとされています。胃液の分泌を促すことで消化も促進するため、食欲不振や消化不良・お腹のガスによるハリや痛み改善に役立ちます。

カルダモンティーは食前に飲むことで食欲増進に、食後に飲むと消化促進になると言われています。カレーの香辛料にカルダモンが使われているのも、風味の問題だけではなく、食欲を増進させる効果があり体力増進に役立つからなのだそうです。

ストレス性の胃腸トラブルにも

胃腸の機能を促進する働きに加え、カルダモンの香りにはリナロールなど気持ちを落ち着かせてリラックスさせる働きを持つ成分が含まれています。そのため胃腸機能促進と合わせて、胃痛や吐き気・腹痛・過敏性腸症候群などストレス性の胃腸トラブルの改善にも有効と考えられています。

胃腸トラブルが気になる時は同じように消化器系トラブルに高い効果が期待されるフェンネルとブレンドして利用することが多く、ストレス性のトラブルの場合は抗ストレス作用が期待出来るシナモンとの組み合わせもオススメです。飲みにくい場合は牛乳・紅茶・蜂蜜(砂糖)と合わせてマサラチャイにすると良いでしょう。

口臭予防に

スパイスとして肉や魚の臭み消しにも利用されているカルダモンには、1.8-シネオールという精油成分(香気成分)が含まれています。1.8-シネオールはデオドラント効果から消臭スプレーなどにも配合されている成分です。

食後などにカルダモンティーを飲むことで口臭対策として利用出来ますし、胃腸の機能を高め消化を促進することからも口臭予防効果が期待出来ます。

呼吸器の不調・感染症へ

呼吸器の不調に

カルダモンに含まれる精油成分(1.8-シネオールやα-テルピネオールなど)の働きにより、抗炎症作用や痰・咳を落ち着ける働きが期待出来ます。そのため喉の痛み、咳、喘息、慢性の気管支炎、鼻水、鼻詰まりなど呼吸器系の不調に有効とされています。

体を温める・発熱に

カルダモンに含まれる精油成分1.8-シネオールには抗菌・抗ウイルス作用や免疫調整作用があり、風邪・インフルエンザの予防にも効果が期待出来ます。

またカルダモンには体を温める成分が多く含まれており、発汗を促して熱を冷ます作用もあるため風邪のひき始めや熱があるときにも有効とされています。体を温める働きのあるカモミールジンジャーと合わせて利用するとより効果的です。

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アロマなど外用(飲食以外)で期待できる効果

浸出油の場合はそのまま利用することもできますが、精油をスキンケアやマッサージに利用する場合は必ず希釈して利用してください(協会によって精油希釈濃度の基準は異なりますが、肌に使用する場合は概ね1%以下が安全とされています)。
飲用など精油の経口摂取は出来ません。

カルダモン精油の心身への効果

心への作用

カルダモンの精油は「心を温める」とされている精油の一つで、周囲に対しての態度を温かく解すと言われています。それ以外に鎮静作用からストレスや不安、緊張、精神的な疲労などの解消に役立ち、精神状態を整える・強壮するのに適しているとも言われています。

また頭脳を刺激する香りとも呼ばれており、頭をスッキリと冴え渡らせるとされています。刺激はさよど強くなく、不安な場合はリラックスに、集中力が必要なシーンでは意識を冴えさせる、と目的に合わせてバランスをとる働きが期待されています。

体への作用

主に食欲増進や消化器系の不調改善に利用されています。ただし精油は香りが強いため、苦手な方は吐き気やむかつきを悪化させてしまう可能性も考えられます。気分が良くないときはハーブティーの方が無難でしょう。

そのほかに1.8-シネオールの含有率も比較的高いため風邪や呼吸器系の不調緩和・体を温める働きなども期待できます。心身の強壮に役立つ精油と言えるでしょう。

皮膚のトラブルに

抗菌・抗ウイルス作用や抗炎症作用があるため、ニキビ・水虫・湿疹などの緩和に有効とされています。ただし精油は刺激が強いことから皮膚に利用しないほうが良いと言われているため注意が必要で、ハーブティーなども外用薬(軟膏など)やシップなどにはあまり利用されません。

カルダモンの注意事項

  • 胆石、胆嚢疾患、胆管疾患がある場合は使用出来ません。
  • 精油は妊娠初期の使用を避けましょう。また刺激が強いため高濃度の使用は控えるようにしてください。

ハーブティー

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投稿日:2015年11月18日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

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