ボタニカル♪ラブ

ハーブ・生薬・スパイス…植物のチカラで日々を素敵に

キャッツクロー
ハーブティーと期待される効果効能紹介

免疫系トラブルに効果が期待される「健康を取り戻せる魔法」

キャッツクローはインカ帝国以前から伝承薬として利用されてきたハーブです。20世紀に6種類のアルカロイドを含むこと・薬理作用が期待できることが報告され、WHOにも抗炎症剤として認められています。日本でもリウマチや関節痛などに対する健康食品として取り入れられています。また近年はキャッツクローから抽出されたAC-11が美容成分として、若々しく美しい肌を保つ働きなども期待されています。

Uncaria tomentosa

 

キャッツクローについて

植物紹介:キャッツクロー

キャッツクローは南米・アマゾンの熱帯雨林に自生する大本性大型蔓植物です。葉の付け根部分に猫の爪のような三日月形に湾曲した太い棘があることが特徴で、ここから“猫の爪”を意味するキャッツクローと呼ばれるようになりました。とは言ってもこの棘はキャッツクロー(Uncaria tomentosa)だけに見られるわけではなく、日本にも自生し生薬「釣藤鉤(チョウトウコウ)」として利用されるカギカズラ(学名Uncaria rhynchophylla)など同属の植物にも存在しています。

キャッツクローはアマゾンに住む先住民族、なかでもペルー中央部に住むアシャニカ族は約2000以上と言われるほど古くからキャッツクローを使用し、“健康を取り戻せる魔法”とも言われていたそうです。
本格的なキャッツクローの研究が始まったのは1970年代と比較的最近です。1974年に6種のアルカロイドからなる「オキシインドールアルカロイド」が発見され、様々な作用が報告されたことで世界的に注目されるようになります。1986年のチェルノブイリ原発事故の際には放射線被害者への投与が行われ、90%以上のヒトに免疫活性向上が見られたことも報告されています。

1994年のジュネーブ会議ではWHO(世界保健機構)が“副作用のない抗炎症剤”として公式に認定し、ヨーロッパの一部では医薬品として認可されています。アメリカでもFDA(米国食品医薬品局)認可を受け、健康食品としてメジャーな存在となっていきます。
世界的にキャッツクローの注目が高まる中、1ヘクタールに2~3本しか生えないと言われるほど数が少ないことから「幻の薬用樹木」とも言われていたキャッツクローは激減してしまいます。しかし1995年にフジモリ前大統領が「キャッツクロー保護法」と成立させ国をあげた栽培促進を行います。この活動はキャッツクローの絶滅回避だけではなく、貧しい農家がコカイン栽培を行わずキャッツクローを育てるようにすることで麻薬・貧困問題の改善にも繋がり現在も評価されています。

日本でも1990年台後半になるとキャッツクローが「ペルーの奇跡」「アマゾンの秘草」などとメディアで取り上げられたことから知名度が高まりました。ただし日本では医薬品ではないため、効果は認められていませんしキッチリとした基準も設けられていません。多量摂取は体調不良を起こす可能性もありますからサプリメントを利用する場合は販売社の定める用法用量に従い、ハーブ(主に市販されているパウダー状のもの)の場合は1日1g程度に飲用を留めるようにしましょう。

基本データ

通称
キャッツクロー(Cat’s Claw)
別名
猫の爪、Una de gato(ウニャ・デ・ガト/スペイン語)
学名
Uncaria tomentosa
科名/種類
アカネ科カギカズラ属/ツル性多年草
花言葉
誕生花
使用部位
樹皮、根、葉
代表成分
アルカロイド(イソテロポディン、テロポディン、イソミトラフィリン、ミトラフィリン、イソリンコフィリン、リンコフィリン)、サポニン、ポリフェノール類など
代表効果
免疫力強化・正常化、抗酸化、抗炎症、抗リウマチ、抗アレルギー、抗ウィルス、抗血栓、血圧降下
こんな時に
リウマチ、関節炎、痛風、アレルギー、免疫低下、血行不良、肌荒れ、アンチエイジング、高血圧、高コレステロール
おすすめ利用法
ハーブティー、サプリメント
ハーブティーの味
香りはあまりないが、やや薬臭いような苦味がある
カフェインの有無
ノンカフェイン

キャッツクローの栄養・成分・期待できる効果

キャッツクローティー

免疫力正常化・炎症抑制

免疫力強化・正常化

キャッツクローの注目成分とも言えるのが6種類のアルカロイド(イソテロポディン、テロポディン、イソミトラフィリン、ミトラフィリン、イソリンコフィリン、リンコフィリン)。この中でもペンタサイクリック型オキシインドール・アルカロイド(POAs)と呼ばれる成分は弱った免疫力の増強・過剰に活動している免疫を抑制する「免疫調整作用」が報告されています。

免疫力を高めることで病気に対する抵抗力を高める・免疫細胞の誤作動によって起こるリウマチやアレルギーなどの症状を改善するなどの働きが期待されています。疲労回復やスタミナ増強に役立つことや、慢性疲労症候群・喘息・気管支炎などに大しての有効性も報告されています。

キャッツクローにはPOAの働きを阻害するTOAs(テトラサイクリック型オキシインドール・アルカロイド)も含まれていますが、サプリメントや抽出物はこのTOAsを除去した形、ペンタサイクリック型オキシインドール・アルカロイド(POAs)のみを抽出したものが利用されていることが多いようです。


風邪やインフルエンザ予防に

アルカロイド類の働きで免疫力向上が期待できますし、テロポディンやイソミトラフィリンには侵入した病原菌を占めるさせる働きが報告されています。キャッツクローはアルカロイド類以外にもキノビック酸グルコシドやサポニンなど抗ウイルス作用のある成分も含んでいることから、風邪やインフルエンザなどの予防にも役立つと考えられています。


炎症・痛みの緩和に

キャッツクローに含まれる「キノビックアシッドグリコシド」は高い消炎作用があると考えられています。そのほかにも抗酸化作用を持つプロアントシアニジンなどのポリフェノールが含まれていますし、アルカロイド類には免疫バランス正常化や血流改善・キノビック酸グルコシドは抗炎症・鎮痛などの働きも報告されていることから、様々な成分が相乗して働くことで炎症や痛みを和らげる効果が期待されています。オールソラリアではリウマチに対する医薬品(処方薬)として利用されています。

関節痛やリウマチの緩和に役立つと考えられているグルコサミンやコンドロイチンと合わせて摂取すると相乗効果が期待できます。すべて関節系サプリなどに取り入れられている成分ですが、キャッツクローは消炎、コンドロイチンは軟骨の水分保持、グルコサミンは軟骨の修復と期待される効果が異なっています。

Sponsored Link


そのほか期待される作用

高血圧の改善

キャッツクローに含まれているアロカロイドのイソリンコフィリンやリンコフィリンは血管拡張作用や抗血栓作用が報告されています。コレステロールの酸化を防ぐことで血液サラサラ効果が期待できるポリフェノール類も含まれていますから、高血圧の改善や動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞予防にも役立つと考えられています。ただし低血圧の方や血圧降下剤などを服用している方は血圧が下がりすぎる可能性があるので注意が必要です。


美肌・アンチエイジング

キャッツクローというとアルカロイド類の働きがよく取り上げられていますが、ポリフェノール類やサポニンなども含まれているため抗酸化作用も期待できます。血流改善と合わせて肌のくすみの改善・ハリの向上・シミ・シワなどの予防と、美肌の維持にも役立つと考えられています。

またキャッツクローからカルボキシーアルキルーエステル(CAEs)を抽出した「AC-11」はDNA修復促進効果があるとされています。AC-11摂取によってⅢ型コラーゲン増殖が見られた・紫外線による影響を抑制したという実験報告もなされており、美白・シミ改善効果や肌のハリ回復など役立つ美容成分として注目されています。


腸内フローラの改善

1992年にアメリカのブレンド・W・デービス博士は論文の中で4年間150人以上へのキャッツクロー投与の結果、腸内細菌叢のアンバランスさに起因する様々な胃腸病(クローン病や炎症性腸疾患など)に効果が見られたことを報告しています。デービス博士は論文の中でキャッツクローを”道を開くもの”と称し、腸管全体を清浄化する作用がある・他のいかなるものでも治療できない重症の腸障害を解決する能力があると述べています。

外用(飲食以外)で期待できる効果

スキンケアに

化粧品原料として利用されるキャッツクローエキス(AC-11/ウンカリアトメントサエキス)は免疫力向上作用・抗炎症作用があると考えられており、アトピーや敏感肌用のスキンケア用品に配合されています。

ドライハーブを浸出しての手作りコスメとしてはほとんど利用されておらず、作用や刺激等についてもはっきりしていない点が多いので自作はあまりオススメできません。

キャッツクローの注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方、小児への使用は出来ません。
  • 疾患のある方・手術前後の方・医薬品を投薬されている方は自己判断で利用しないでください。
  • 経口摂取は副作用・アレルギーを起こす可能性があることが報告されています。体調の悪化等を感じた場合は即座に使用を中止してください。
  • タンニンが含まれていますので、過剰摂取は便秘・下痢などの消化器系の不調やミネラル吸収を阻害する恐れがあります。

妊娠を望む方の使用について

キャッツクローはいくるかの部族によって避妊薬として利用されてきた歴史があります。5kgくらいのキャッツクローの根を煮詰めたものを生理期間中3~4ヶ月連続で摂取すると、その後数年間不妊状態を維持すると言われていたことが紹介されています。

現在でもキャッツクローは子宮収縮・堕胎作用を持つ可能性があるため妊娠中の使用は避けるべきハーブとされていますが、サプリメントやお茶など定量以内の摂取で不妊になるかははっきりしていません。妊活中は避けるべきとする説もありますので、気になる方は使用を控えたほうが無難でしょう。

ハーブティー

 - , , , , ,

投稿日:2016年8月31日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

関連記事