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ジャーマンカモミール

不眠・冷え・月経トラブルなど幅広く利用される「母の薬草」

消化器系の不調改善に有効とされるジャーマンカモミールですが、ゆったりと気分をリラックスさせる、体を温める、心地よい眠りに誘うなど癒しの要素も多く含むハーブです。アズレン誘導体(カマズレン)という抗炎症成分から湿疹・肌荒れ・痒みなどアレルギーや皮膚炎症のケアにも利用でき、活躍の場が広いハーブの1つとも言えます。

画像:ジャーマンカモミール

 

ジャーマンカモミールについて

基本データ

通称
ジャーマンカモミール(German chamomile)
学名
Matricaria recutita
別名
加密列(カミツレ/カミルレ)、カモマイル、カモミーユ、母菊(ハハギク)、西洋甘菊(セイヨウカンギク)
花言葉
親交、仲直り、逆境に負けない、逆境の中の活力
誕生花
4月27日
科名/種類
キク科シカギク属/1年草
使用部位
代表効果
抗炎症、消化促進、抗痙攣、鎮静、利尿、発汗、制吐、保温、治癒促進、殺菌、免疫機能向上、抗酸化
こんな時に
過敏性腸症候群、乗り物酔い、風邪・インフルエンザ、冷え性、ストレス、不眠症、更年期・PMS(月経前症候群)によるイライラや不安、自律神経失調症、めまい、花粉症などのアレルギー症状緩和、肌荒れ、老化防止
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーバルバス、ハーブチンキ、浸出油、湿布、スチーム吸引、手作り化粧品、料理用ハーブ、精油
ハーブティーの味
青リンゴのような香り、味はやや甘みがありサッパリ

植物紹介

甘酸っぱい風味で美味しいハーブティーとして多くの人々に愛されているカモミールティー。ピーターラビットでお母さんウサギがよく入れてくれるお茶がカモミールティーであることからも、ヨーロッパでは馴染み深いお茶であることがうかがえますし、穏やかに作用することから子供や高齢者にも適しています。

カモミールはヨーロッパで最も歴史のある民間薬と言われています。4000年以上昔の古バビロニアで薬草として用いられていた、クレオパトラが安眠の薬として利用していたという伝承もあります。カモミールという呼び名は古代ギリシア語の「カマイメーロン(大地のりんご)」という言葉に由来しています。
属名「Matricaria」はラテン語で子宮を意味するmatrixという言葉が語源。婦人病に有効なことが古くから認められていたことがわかります。また月経痛などの女性特有の症状の緩和によく用いていたことからヨーロッパでは「母の薬草(マザーハーブ)」とも呼ばれています。

ハーブティーで「カモミール」という場合はジャーマンカモミールを原料としたものが主ですが、ローマンカモミールを原料としたものもあり、こちらは若干苦味とクセがあります。またジャーマンカモミールは薬用植物を医薬品として利用する場合の効果・安全性の評価を行うドイツのコミッションEで治療目的での使用が承認されていますが、ローマンカモミールは未承認ハーブとして記載されています。逆にアロマテラピー(精油)の場合はローマンカモミールの方が一般的に用いられており、香りもローマンの方がクセが少ないです。

ジャーマンカモミールの栄養・成分・期待できる効果

ジャーマンカモミールティー

心身を労わり・癒す

リラックス

ジャーマンカモミールティーは心身をリラックスさせる作用(鎮静作用)に優れているとされ、ストレスや不安・緊張状態などから心身を解放させる働きが期待出来ます。精神面での疲労回復にも役立ちますし、生理前・生理中のイライラが気になる女性にもオススメです。

安眠に

ジャーマンカモミールは穏やかな安眠作用を持つハーブティーとしても親しまれています。リラックス効果から不安や緊張など神経を冴えさせてしまう要因を減らすほか、催眠作用と呼ばれる眠りを誘う作用もあると考えられています。
作用が穏やかなことからお子様の寝つきが悪い時にも利用出来ます。

体を温める

カモミールには体を温める作用があり、冷え性の改善や冷えによって重くなる女性の生理痛・生理不順などの緩和に役立ちます。ヨーロッパでは子供の風邪対策としてもメジャーなのだとか。もちろん大人の場合でも風邪気味と感じた時の早めのケアや悪寒対策として利用出来ます。

リラックス効果や安眠効果にもこの「体を温める働き」は関係しており、体がじんわり温まると副交感神経が活性化することでリラックスや安眠に繋がるとも考えられています。

その他の作用

胃腸の調子を整える

ジャーマンカモミールには抗炎症成分「アズレン誘導体(カマズレン)」が含まれています。アズレン誘導体は植物中には含まれておらず、セスキテルペンラクトンのマトリシンから水蒸気蒸留の過程で形成される(そのためハーブティーは薄茶色だが精油は青色になる)のですが、花を乾燥したハーブティーにも微量のアズレン誘導体が含まれていると考えられています。
そのためアズレン誘導体(カマズレン)の抗炎症作用が期待でき、胃炎や胃潰瘍の炎症を鎮める、胃腸の粘膜修復・強化に役立つと考えられています。

過敏性腸症候群や胃痛などストレスが起因となる胃腸の不調改善にも有効とされていますし、吐き気・胃もたれ・乗り物酔い・下痢などストレス性以外の症状であっても緩和に役立つでしょう。乗り物酔いの時はペパーミント、神経性胃炎にはレモンバームなど症状に合わせて得意な領域を持つハーブとブレンドしても良いでしょう。

アンチエイジング(糖化・酸化防止)

カモミールティーには抗酸化作用をもつ「アピゲニン」などのポリフェノールを含んでいることから抗酸化作用がありアンチエイジングに有効とされており、がんの予防などにも効果が期待されています。
加えてカモミールに含まれている「カマメロサイド」というポリフェノールには抗酸化作用だけではなく「抗糖化」作用もあり、糖化の一部を予防してくれるという報告もなされています。

摂取した糖が体内でタンパク質と結びつきAGEsという物質に変化しコゲついたような状態になってしまうことで、一度糖化を起しAGEsに変化してしまったものは元には戻せません。近年、酸化以上に老化を促進する原因とも言われています。
コラーゲンなど肌の成分も臓器もタンパク質は含まれていますから、外見・生体機能共に焦げ付き組織が脆くなってしまうことでトラブルを引き起こしますし、焦げの色=茶褐色が肌色と重なることで黄ばんだようなくすみも引き起こします。

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アロマなど外用(飲食以外)で期待できる効果

浸出油の場合はそのまま利用することもできますが、精油をスキンケアやマッサージに利用する場合は必ず希釈して利用してください(協会によって精油希釈濃度の基準は異なりますが、肌に使用する場合は概ね1%以下が安全とされています)
飲用など精油の経口摂取は出来ません。

カモミール精油の心身への効果

心への作用

心を落ち着ける鎮静作用・安眠作用があるとされています。特にイライラや興奮を沈めることに役立つとされているほか、忍耐強く頑張りたい時の手助けをしてくれるとも言われています。

ただし精油の場合はカモミールジャーマンの香りはアクが強く苦手という方も多いので、香りでのリラックス効果を期待する場合はカモミール・ローマンの精油と香りを比べてお好きな方を選んだほうが無難です。

体への作用

胃痛や腹痛・消化不良による下痢など消化器関係のトラブル改善に有効とされています。通経作用(月経を促す作用)があるとされ、月経周期の安定や生理痛緩和にも利用されています。

精油の働きの大半はローマン・ジャーマン共に重なるものが多いですが、ジャーマンカモミールのみ白血球の生産促進=免疫力向上作用があり、風邪・インフルエンザなどの感染症予防に有効とされています。

炎症ケアに

ジャーマンカモミールに含まれているアズレン誘導体(カマズレン)は優れた抗炎症作用・抗アレルギー作用などを持つ成分で、特に水蒸気蒸留された精油はカマズレンの含有量が高く、「カモミール・ブルー」と呼ばれる綺麗な青色をしています。

アレルギーによって出来た湿疹・皮膚炎症などのケアに利用するほか、火傷や歯肉炎など幅広い炎症のケアに有効とされています。痒みを抑えるのにも有効とされており、敏感肌やアトピー性皮膚炎用の入浴剤や化粧品にも配合されています。
殺菌作用もありますので、ニキビケアにも適しています。

美髪・美肌作りに

皮膚炎症の緩和・改善以外にもカモミールエキスはメラニン色素生成を指示するエンドセリンの働きを抑制することから美白成分として医薬部外品に認定され化粧品に配合されています(※自身で抽出したものの有効性は不明)。
また抗糖化作用・抗酸化作用があることからジャーマンカモミールは美肌作りに嬉しい作用が期待出来ると言えるでしょう。カモミールティーをそのまま化粧水として利用している方も多いようです。

肌以外に髪に艶を出す作用もあり、そのままカモミールティーをリンス代わりに髪に付けても効果が期待できます。

ジャーマンカモミールの注意事項

  • キク科アレルギーがある方は注意が必要です。
  • 妊娠中や授乳中の常用・多飲は避けましょう。精油の使用はしないでください。
  • 医薬品と併用する場合は医師・薬剤師に相談の上利用してください。
  • 車の運転など集中力が必要なシーンでの使用は控えましょう。

ハーブティー

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投稿日:2015年9月25日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

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