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フラックスシード/リンシード

オメガ3系の不飽和脂肪酸を多く含む注目食材

「亜麻仁油(フラックスオイル)」や麻繊維で知られている亜麻の種子フラックスシードはオメガ3系脂肪酸を豊富に含むことから生活習慣病予防やアレルギー抑制、食物繊維が豊富なことによる便秘の解消、フィトエストロゲンによる婦人科系トラブルの改善など様々な面で注目を浴びており、「スーパーシード」とも呼ばれています。

画像:フラックスシード

 

フラックスシード(リンシード)について

基本データ

通称
フラックスシード(Flaxseed)
学名
Linum usitatissimum
別名
リンシード(Linseed)、亜麻(アマ)、リナム、リネン、滑胡麻(ヌメゴマ)
花言葉
感謝、単純、あなたの親切に感謝します
科名/種類
誕生花
5月3日、6月1・3日
アマ科アマ属/1年草
使用部位
種子
代表効果
緩下、利尿、鎮静、鎮咳、去痰、粘膜保護、抗炎症
こんな時に
便秘、過敏性腸症候群、胃炎、咽頭炎、気管支炎、更年期障害、PMS、生理不順、高コレステロール、動脈硬化、生活習慣病予防、湿疹、火傷
おすすめ利用法
ハーブティー、食用
ハーブティーの味
ほぼ無味無臭、粘度と油っぽさがある

植物紹介

リネンなど天然繊維の材料、亜麻仁油の原料としてよく知られている「亜麻(フラックス)」は人類初の栽培繊維素材と言われるほど古い歴史を持つ植物です。紀元前8000~6000年頃にはティグリス川・ユーフラテス川沿岸で栽培が行われていたと考えられており、古代エジプトではミイラを包む布としても利用されています。
イエス・キリストの遺体を包んだトリノの聖骸布も亜麻布とされています。

薬効もまた古くから知られていおり、紀元前400年頃には古代ギリシアの医師で医学の祖と称されるヒポクラテスが、「亜麻種子を食べると胃腸の不快に良い」として亜麻栽培を推奨していたことが分かっています。西暦800年代に食用として広まり、17世紀にはアメリカへも伝播します。

欧米ではチアシードやバジルシードなどと並んでフラックスシードも「スーパーシード」と呼ばれ、近年急速に消費量が伸びているようです。日本でも北海道開拓時に導入されたものの化学繊維の普及とともに栽培は行われなくなっていましたが、近年北海道の一部地域で食用種子としての栽培が復活しています。

ちなみに亜麻色の髪の乙女でも有名な「亜麻色」は光沢のある淡い金褐色のことを指し、金髪よりもやや茶色がかったアッシュ系の髪を指すようです。麻というと固くゴワついたイメージがありますが、固いものは苧麻(ラミー)が原料、亜麻の繊維でおった布は絹のような光沢となめらかさがあると言われています。

フラックスシード(リンシード)の栄養・成分・期待できる効果

ハーブティー(亜麻仁茶)など飲食時の効果

オメガ3系脂肪酸の働き

フラックスシードが近年注目されている要因の一つとしてオメガ3系(n-3系)の脂肪酸であるα-リノレン酸を多く含んでいることが挙げられます。α-リノレン酸は人間の体内では合成することのできない必須脂肪酸の1つです。

生活習慣病・老化予防

α-リノレン酸は体内に入るとEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換され、血管の弾力や赤血球の柔軟性を高めたり、悪玉コレステロールや中性脂肪を低下させる血液サラサラ効果があり、動脈硬化や心筋梗塞、生活習慣病の予防に役立ちます。またα-リノレン酸などのn-3系脂肪酸は細胞膜の構成物質でもあり、細胞膜の劣化を防ぐことで老化を予防する働きもあります。

脳の老化防止・うつ予防

オメガ3系脂肪酸は脳の老化を防ぐ成分としてもよく知られています。代表的なものは青魚に多く含まれているDHAですが、α-リノレン酸も体内でDHAに変換されますから脳細胞の活性化に役立ちます。

健常者とうつ病患者のオメガ3系脂肪酸蓄積量を比較した実験では、うつ病患者の方がオメガ3系脂肪酸量が低かったことが報告されていることから、α-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸はうつ病予防・軽減効果があるのではないかと考えられています。

アレルギー・炎症の抑制に

不飽和脂肪酸にはオメガ3(n-3)系とオメガ6(n-6)系がありどちらもエネルギー源として利用されますが、n-3系脂肪酸はアレルギーリスクを低減させ、n-6系脂肪酸はアレルギーリスクの増加や気管支炎、口内炎などの炎症病の悪化に関わっていると考えられています。

と言ってもn-6系が悪玉である・不要な脂肪酸であるというわけではなく、リノール酸などのn-6系脂肪酸にも健康面でのメリットはありますし必須脂肪酸でもありますから、バランスよく共存させること互いのメリットやデメリットを調整させる必要があります。近年は食の欧米化やインスタント食品の普及などによりn-6系脂肪酸の摂取量が増加しているためn-3系を摂取してバランスを整える必要があるのです。

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その他の成分・作用

便秘の解消

フラックスシードは食物繊維を豊富に含み、腸の蠕動運動促進や便の体積と水分含有量を増加させて排便を促す働きがあります。ハーブティーとして飲用する場合は問題ありませんが、種をそのまま食用するときは水分をしっかりと摂るように注意しましょう。

また腸内細菌のうち善玉菌と呼ばれるビフィズス菌の増殖を助ける働きもあると考えられており、排便を促すだけではなく腸内環境を整えるという点でも便秘の解消を始めとした様々なメリットが期待されています。

便秘解消用にはダンデライオン(タンポポ茶)チコリーワイルドストロベリーなどとブレンドして利用すると効果的です。フラックスシード自体、ほとんど味がないためブレンドに用いるかハチミツを入れるなどすると飲みやすくもなるでしょう。

女性特有の不調に

フラックスシードにはポリフェノールの一種で「亜麻リグナン」と呼ばれる成分が含まれており、女性ホルモン(エストロゲン様)作用があります。ホルモン分泌量の急激な低下によって起こる更年期障害の予防・緩和に効果が期待できますし、骨粗鬆症予防にも注目を集めています。

亜麻リグナンもイソフラボンなどと同様に、エストロゲン分泌量が多い場合はエストロゲン受容体のいくつかに植物性エストロゲンが入り込むことによって全体的なエストロゲンの作用を弱める働きがあると考えられています。ホルモンバランスを整えることで生理前のイライラなどのPMS(月経前症候群)症状、月経不順、生理痛などの改善にも効果が期待できます。
生理前や更年期などで精神的不調がある場合はリンデンフラワーパッションフラワーなど鎮静・リラックス作用が期待できるハーブティーとブレンドすると良いでしょう。

胃腸などの粘膜保護

フラックスシードの粘り気の元となる粘液質は胃腸などの粘膜の保護・再生に役立つと考えられています。ストレスや暴飲暴食で荒れてしまった粘膜を整えてくれます。

フラックスシードティーの作り方

フラックスシードティーは一般的なハーブティーのように煮出すのではなく、小さじ一杯程度をすり潰したものにお湯を注いで5分程度蒸らして作ります。白っぽく濁り、粘度が出て葛湯の様な感じになったところを頂きます。

外用(飲食以外)で期待できる効果

スキンケアに

フラックスシードエキスは抗炎症作用や肌のバリア機能向上効果などがあると考えられ化粧品などにも配合されています。古くは亜麻仁油(フラックスオイル)は皮膚の炎症を和らげ、皮膚の水分と柔軟性を整えるエリモント成分としても利用されていた歴史があるようです。

フラックスシードオイルはクレンジング用やマッサージ用としても利用されています。

フラックスシード(リンシード)の注意事項

  • 完熟し、過熱したものを使用してください。
  • 腸に炎症がある方がフラックスシードを食用する場合は、予め十分に水を吸わせたものを摂取するようにしてください。
  • 薬の吸収を阻害する可能性がありますので、常用薬のある方は医師・薬剤師に相談の上使用してください。

ハーブティー

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投稿日:2015年9月14日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

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