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ソウパルメット/ノコギリヤシ

男性のトイレトラブルや抜け毛・薄毛対策に

日本ではノコギリヤシの名で知られるソウパルメットは植物性のカテーテル(導尿管)」と呼ばれるほど男性の前立腺・排尿トラブル対策ハーブとしてよく知られています。以前は中高年の男性用というイメージが強かったものの、近年は薄毛予防など女性用商品にも利用されています。

 

ソウパルメット(ノコギリヤシ)について

基本データ

通称
ソウパルメット(Saw palmetto)
学名
Serenoa repens
またはSerenoa serrulata
別名
鋸椰子(ノコギリヤシ)、サバル(Sabal)、棕櫚子、ノコギリパルメット、ソー・パルメット
花言葉
勝利 (※ヤシ科共通)
誕生花
誕生花
科名/種類
ヤシ科シェロ属/低木
使用部位
果実
代表効果
うっ帯除去、男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)抑制、利尿、防腐、尿路殺菌、鎮静、鎮咳、強壮、催淫
こんな時に
良性前立腺肥大症、前立腺疾患、頻尿、残尿感、尿路感染症(膀胱炎)、性欲増進、抜け毛予防
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーブチンキ
ハーブティーの味
香りには洋酒のような醗酵臭と油っぽさがあるが、味はほとんどしない

植物紹介

ソウパルメットは北アメリカ固有種のヤシ科で、種小名の「repens」は地を這うというような意味を持ち、高さ2~4mとヤシ科の中では小型の種です。Saw(ノコギリ)の由来ともなっているギザギザと扇形に広がった葉の形が特徴です。

原産地である北米のネイティブアメリカンは古くからソウパルメット(ノコギリヤシ)の果実を健康を維持するためのスタミナ源として、また男性の強壮剤・利尿剤として使用していました。一説ではソウパルメットの実を食べている動物の毛並みが良いことに気づいたのが利用するきっかけだったという話もあるようです。

アメリカ大陸からヨーロッパへと紹介され、1960年頃からアメリカやヨーロッパで本格的な研究が進められ、1990年にフランスのシャンポール博士が前立腺肥大肥大への効果を報告したことでヨーロッパの医学界でも注目を集めます。現在ソウパルメットは欧州の多くの国で医薬品として認可され、副作用が少ないことなどから泌尿器科などで利用されています。原産地であるアメリカでは身近な健康食品として親しまれているようです。

日本ではノコギリヤシの名前で(特に中高年の男性に)知られていますが、男性の前立腺トラブルだけではなく、抜け毛予防やホルモンバランス調整への有効性などが期待できることから近年は女性の利用者も増加しています。

ソウパルメットの栄養・成分・期待できる効果

ソウパルメットティー(ノコギリヤシ茶)

男性ホルモンへの影響

ソウパルメット(ノコギリヤシ)が前立腺肥大や中高年男性の排尿トラブル、薄毛・抜け毛などの改善に役立つのは、ソウパルメットに含まれているβ-シトステロールなどの植物ステロール(脂肪酸)にジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する作用があるとする説が一般的です。

前立腺炎症に

男性の生殖機能維持や性欲に関係する「テストステロン」という男性ホルモンがありますが、加齢によって前立腺が衰えてくると機能維持のためテストステロンを大量に取り込むようになります。取り込まれたテストステロンは前立腺内で5α-リダクターゼと呼ばれる酵素によって「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化します。このジヒドロテストステロン(DHT)が前立腺の受容体に結合することが前立腺肥大の原因であると考えられています。

ソウパルメットは酵素(5α-リダクターゼ)の働きを阻害し、男性ホルモンと結びつきを抑制することでジヒドロテストステロン(DHT)の生成を防ぐ働きがあります。加えてDHTが前立腺内に留まることを防ぐ働きもあるため、前立腺肥大、特に良性前立腺肥大症の予防や改善に役立ちます。

排尿トラブルに

ソウパルメット(ノコギリヤシ)は「植物性のカテーテル(導尿管)」と呼ばれるほど排尿トラブル改善によく利用されているハーブで、日本でもノコギリヤシといえば頻尿や残尿感のある男性用サプリメントとして流通しています。ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制することで、肥大した前立腺に尿道が圧迫されることによって起こる頻尿や尿の出の悪さ・残尿感などのトラブル緩和に繋がるため中高年男性に有効とされています。

女性の場合は膀胱周辺の筋力低下や冷え、子宮と膀胱の位置関係、精神ストレスなど原因が様々なため有効性は期待できないとする考えが一般的です。ただしソウパルメットには利尿作用や抗炎症作用があることに加え尿道括約筋の強化に有効という説もあり、女性の頻尿や残尿感でも効果を実感したという方もいるようです。

薄毛・抜け毛対策、発毛に

ジヒドロテストステロン(DHT)が男性ホルモンレセプターと結合することで脱毛因子(TGF-β)が活性化し脱毛が進行するため、ソウパルメット(ノコギリヤシ)が抜け毛予防や発毛に有効と考えられているのもまた、5α-リダクターゼの働きを阻害し、DHTの生成を防ぐ働きによります。加えて毛根の炎症を引き起こす抗炎症物質(LTB4)を抑制する働きがあることも報告されており、5αリダクターゼ抑制と抗炎症の2方面から薄毛化の進行抑制が期待できます。

女性の薄毛の原因としては閉経後の女性ホルモン減少が大きな原因と考えられてきましたが、近年はストレスや不規則な生活からホルモンバランスを崩し、男性ホルモンの分泌が増加してしまう「女性の男性化」とも言われる減少による抜け毛・薄毛が増えていることが指摘されています。

髪が細くなることで頭髪が薄くなったように感じる場合は女性型脱毛である場合が多いですが、生え際の後退や頭頂部の薄毛などを感じる場合は男性型脱毛の可能性が高いと言われていますからソウパルメットによる薄毛予防・改善効果が期待できるでしょう

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女性のソウパルメット(ノコギリヤシ)摂取について

日本では「男性向け」というイメージの強いソウパルメット(ノコギリヤシ)ですが、上記で紹介した薄毛対策など女性に有用な作用もあります。正常時でも女性の体内でも男性ホルモンは分泌されていますが、ストレスなどによって女性の男性ホルモン分泌が増えホルモンバランスが乱れることによる体調不良、体毛が濃くなるなど「オス化」と呼ばれる状態が引き起こされる可能性があります。
そういった場合にソウパルメットは女性らしい体のライン作り・バストアップ・美肌・月経不順改善などに役立つ可能性があると考えられています。

ただし過剰摂取は厳禁であり、体内で対応出来る量以上を摂取してしまうと逆に男性ホルモンの増加を起こすリスクも指摘されています。ハーブティーやドライフルーツとして摂取する場合はさほど心配はありませんが、抽出物を利用したサプリメントなどを摂取する場合は注意が必要です。適正容量内でも不調や異変を感じた場合は使用を中止しましょう。

その他の作用

免疫力向上・風邪対策に

ソウパルメット(ノコギリヤシ)はフラボノイド類を含むことから抗酸化作用があり、この働きによって免疫力向上にも効果が期待出来ます。精力回復という意味だけではなく、ネイティブインディアンがスタミナ食としていたり漢方では体力回復用に利用されていることから体力増進や疲労回復などの効果も考えられますから、そちらの方面からも免疫力向上に役立ってくれるでしょう。

体力の回復・免疫力向上に加え、ソウパルメットには殺菌作用や鎮咳作用があるとされて、風邪予防や鼻・喉の不快感、気管支炎などの症状緩和に有効とされています。

外用(飲食以外)で期待できる効果

肌・頭皮のケアに

殺菌作用や皮脂分泌調整作用があり、脂性肌のケアやニキビ予防に有効とされますが、現在スキンケア用としてはあまり利用されていません。ただし頭皮に対しては脂っぽさを抑えるとともに脱毛抑制・発毛促進用に有効と考えられており、シャンプーやヘアトニックなどに配合されています。

ソウパルメット(ノコギリヤシ)の注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方、お子様への利用は避けましょう。
  • ホルモン感受性がある方は注意が必要です。
  • 医薬品を服用中の方やホルモン療法を受けている方は医師・薬剤師に相談してください。

ハーブティー

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投稿日:2015年10月7日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

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