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セントジョーンズワート/西洋オトギリソウ

鬱っぽさを和らげ気持ちを明るくする「ハッピーハーブ」

セントジョーンズワートは気分の落ち込みを和らげ精神を落ち着ける働きがあると考えられ、中世から利用されてきたハーブです。暗く沈んだ心に明るさを取り戻すことからハッピーハーブやサンシャインハーブとも呼ばれており、ホルモンバランスに左右されやすい女性の心のアップダウンにもお勧めです。

画像:セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)

 

セントジョーンズワートについて

基本データ

通称
セントジョーンズワート(St. John’s wort)
学名
Hypericum Perforatum
別名
西洋弟切草(セイヨウオトギリソウ)、ハッピーハーブ、サンシャインハーブ、小連翹(ショウレンギョウ)
花言葉
秘密、迷信、盲信、恨み、敵意
誕生花
6月14日、11月19日
科名/種類
オトギリソウ科オトギリソウ属/多年草
使用部位
花、葉、茎
代表効果
抗うつ、抗炎症、鎮痛、鎮痙、治癒促進、収れん
こんな時に
軽度の抑鬱、更年期、PMS(月経前症候群)、季節性情緒障害、自律神経失調症、ストレス、不安症、不眠症、めまい、帯状疱疹(ヘルペス)、坐骨神経痛
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーブチンキ、浸出油、湿布
ハーブティーの味
やや土臭さと苦味があるが、サッパリしている

植物紹介

セントジョーンズワートはオトギリソウ科(テリハボク科に分類するものもある)の多年草。呼び名の由来は6月24日の「聖ヨハネの日(St. John’s Day)」までに花を付けることが由来で、「弟切草」という不吉な印象の和名は鷹の傷を治す秘薬としていた鷹匠兄弟の弟が秘薬のことを他人に喋ってしまい、怒った兄が弟を斬り殺したという逸話が由来となっています。

セントジョーンズワートの原産は北西ヨーロッパで、アメリカへも伝播し野生化しています。古代ギリシャ時代には薬草として用いられていた記録が残っており、ギリシャの名医ヒポクラテスがよく効く薬草として紹介したうちの1つであるとも言われています。中世になると悪霊を追い払う薬草と信じられて、精神・神経性疾患の治療に用いられます。アメリカ大陸のネイティブアメリカン達も抗炎症薬、消毒薬、人工妊娠中絶薬として利用していたと考えられています。

1980年代にドイツの研究者たちによってセントジョーンズワートがうつ病に対して有効であると発表したことからうつ病への処置法として注目が集まります。ハーブティーや抽出物のサプリメントとしての利用が高まり、暗い気分を明るくする・更年期、生理前の憂鬱感を緩和する「ハッピーハーブ」と呼ばれて親しまれています。

セントジョーンズワートの栄養・成分・期待できる効果

セントジョーンズワートティー

精神面への働きかけ

セントジョーンズワートは気分の落ち込みを和らげる効果があると考えられ、うつ病の治療などにも注目されていますハーブです。精神安定に有用とされているハーブ・ハーブティーは数多くありますが、パッションフラワーなど多くのハーブが「興奮した神経をほぐして鎮める」一方、セントジョンズワートは「暗く沈んだ心に明るさを取り戻す」作用に優れていると考えられています。

抑鬱や気持ちの落ち込みに

抑鬱状態の原因として脳内の神経細胞に情報を伝達する神経伝達物質であるセロトニンの不足、つまり神経細胞に情報がきちんと伝わらないことが考えられます。 うつ病に処方される薬としては「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が知られています。セントジョーンズワートはSSRIほどの即効性はないものの近い働きを持つとの研究報告がなされ、うつ病予防・改善のハーブとして注目を浴びているのです。

セントジョーンズワートの精神面への働きかけは主に「ヒペルフォリン(ハイパーフォリン)」と「ヒペリシン」という2つの成分の働きによるものです。ヒペリシンは神経伝達物質を分解するモノアミン酸化酵素の働きを抑え、ヒペルフォリンはセロトニンが他の神経細胞に再吸収されるのを防ぐことでセロトニン分泌量を調整・濃度を上昇させる働きがあると考えられています。

ホルモンバランスの乱れによる不安定さにも

PMS(月経前症候群)や更年期障害など女性特有の気持ちの落ち込みの改善にもセントジョーンズワートは適しているとされています。更年期障害の場合はブラックコホシュとの併用で効能が増すとの研究報告もなされていますし、PMSの場合は近年注目されているチェストベリーなどとブレンドして飲んでみても良いかもしれません。

日本ではハーブを処方し経過を見てくれる専門医がいませんし、食品ですから利用制限なども明確ではありませんから、うつ病の改善というよりは(持病等の無い健康な方の)生理前や仕事が煮詰まったときなど「一時的な気持ちの落ち込み」対策ハーブティーとして摂取するのが安全でしょう。

不眠症にも

セントジョーンズワートはセロトニンの濃度を高める働きが期待されていることから、不眠解消にも有効なハーブティーとされています。副交感神経の活性化など眠りに就く状態を作るために必要で「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンはセトロニンを原料として合成されます。不眠症にトリプトファンを摂取すると良いと言われるのもトリプトファン⇒セロトニン⇒メラトニンの順で変化していくためです。

また精神を落ち着けて気持ちを安定させることから、眠ろうとすると不安など色々なことを考えてしまって頭が冴えてくるような状態の改善にも役立つでしょう。

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その他の働きかけ

痛みの緩和に

セントジョーンズワートは鎮痛・鎮静作用があり生理痛や腰痛・神経痛などの痛みの緩和に有効とされています。ただしストレス性のものではない痛みを緩和させる場合は外用として利用するのが一般的なようです。

胃の不調に

抗炎症効果や治癒促進効果があることから胃炎や胃潰瘍のケアにも有効とされています。特にストレス性の胃炎・胃潰瘍に対しては精神面からの働きかけも期待できますので、高い効果が期待できるでしょう。

外用(飲食以外)で期待できる効果

体のコリ・痛みに

鎮痛作用や筋弛緩作用から、坐骨神経痛やリウマチなどの痛みの緩和、筋肉痙攣や筋肉痛・腰痛・捻挫など筋肉のコリや痛みに幅広く有効とされています。マッサージオイルに加えても良いですし、ハーブティーに布などを浸して湿布として利用しても良いでしょう。月経痛が重い場合も下腹部のマッサージに利用すると良いと言われています。

皮膚のケアに

セントジョーンズワートはフラボノイドを多く含み、抗菌・抗ウィルス作用があると言われています。また古代から抗炎症剤として用いされてきた歴史や治癒促進作用があることも合わせて、火傷や怪我、ニキビや日焼けなどの皮膚炎症のケアに適していると考えられています。
美白効果や保湿作用があるという説もあります。

夜尿症(おねしょ)に

セントジョーンズワートは夜尿症(おねしょ)の治療にも用いられることがあるハーブです。お子様に利用する場合はチンキや浸出油をマッサージオイルに希釈してお腹(腎臓や膀胱辺り)や、お尻の少し上をマッサージしてあげると良いでしょう。

セントジョーンズワートの注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方、お子様への使用は避けましょう。
  • 多くの医薬品との相互作用が報告されています。服用中の医薬品がある方は使用を避けるか、医師の指示を受けるようにしてください。
  • アルツハイマー病や精神疾患がある方、放射線治療中の方の使用も医師へ相談のうえ利用を決めるようにしましょう。
  • 常用により副作用を起こす可能性があります。異変を感じた場合は使用を停止してください。
  • 飲用・塗布後は直射日光などの紫外線を避けるようにしてください。

ハーブティー

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投稿日:2015年9月22日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

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