明日葉茶
健康茶と期待される効果効能紹介

健康食品の原料としてもお馴染み、日本原産のスーパーフード

健康野菜・青汁の原料として知られる明日葉は高い抗酸化作用を持ち、黄金のポリフェノールとも呼ばれる「カルコン」の働きで内臓脂肪燃焼・アディポネクチン分泌促進効果から生活習慣病・糖尿病予防などに役立つのではないかと注目されています。血液循環や利尿を促す成分も多いことからむくみ・セルライト緩和やダイエット用としても取り入れられていますし、βカロテン含有量が高いので目の酷使や肌荒れが気になる方にも。

画像:明日葉(アシタバ)

 

明日葉ついて

植物紹介:明日葉

明日葉は日本原産のセリ科シシウド属の植物です。同属種として西洋のアンジェリカ(アンゼリカ)、中国の当帰(トウキ)などがありますから、それらと並ぶ日本原産のセリ科ハーブであると言えるかもしれません。国内でも暖かい太平洋沿岸部に多く自生しており、伊豆大島系統(赤茎)のものと八丈島系統(青茎)の2種類に分かれます。高い生命力を持ち「今日摘んでも明日には新しい芽が出る」ほどであることが明日葉という名前の由来になったと言われています。ちなみに学名(種小名)の“Keiskei”は、明治時代の植物学者伊藤圭介氏への献名だそう。

明日葉が多く自生している地域では古くから天ぷらやおひたし、和え物、炒めものなどに野菜として利用されてきました。八丈島では縄文時代から食用とされていたとも言われていますが、全国的にいつごろ存在が知られたのか、利用されたのかは定かではありません。秦の始皇帝や漢の武帝が求めた“不老長寿の妙薬”が明日葉だったのではないかという説もありますが、伝説の域を出ないようです。はっきり分かる文献としては江戸時代中期に貝原益軒が記した『大和本草』で、八丈島の滋養強壮によい薬草として明日葉が紹介されています。

また江戸時代末期に八丈島に流罪となった近藤富蔵による『八丈実記』にも“コノ草ノ効能ハ延寿ノ長薬ナリ(中略)腎を増ス”と、明日葉が八丈島の人々の腎=精力や長寿の源とうかがえる記述があります。近藤富蔵氏も1827年に22歳で八丈島に行き、83歳までと当時の感覚では非常に長生きされています。今から40~50年前に一度“明日葉ブーム”が起こったそうですが、これも八丈島は「長寿の島」と呼ばれ若々しいお年寄りが多いことに関心が集まったことがきっかけと言われています。近年は化学分析などによって明日葉に様々な栄養成分が含まれていることが報告され、優れた緑黄色野菜として再び注目される存在となりました。青汁・サプリメントなどの健康食品の成分としても良く見かけますね。

ちなみに日本全体で生産される明日葉のうち、約9割はサプリメントなどの加工用として利用されているそう。野菜としての流通はごくわずかですし、自生・栽培地域でない場合は野菜として明日葉を食べるということは難しいかも知れません。流通量だけではなく明日葉自体にも独特の癖があることもあり、そのまま食べるよりもお茶にしたり、パウダー・サプリメントなどの形のほうが広く親しまれていると言えるでしょう。また健康食材としての知名度の高まりもあり、伊豆諸島などでは明日葉を使ったお菓子やアイスクリーム、ふりかけ、明日葉を練り込んだ麺など様々な特産物も作られています。ハーブというよりは日本原産のスーパーフードと言った方がしっくり来る存在かもしれません。

基本データ

通称
明日葉(アシタバ)
別名
八丈草(ハチジョウソウ)、鹹草(アシタグサ)、明日穂(アシタボ)
学名
Angelica keiskei
科名/種類
セリ科シシウド属/多年草
花言葉
旺盛な活動力、未来への希望
誕生花
10月3日
使用部位
葉・茎
代表成分
カルコン(キサントアンゲロール、4-ヒドロキシデリシン)、クマリン(フロクマリン)、ルテオリン、イソクエルシトリン、β-カロテン、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維、葉緑素、アンゲリカ酸
代表効果
抗酸化、毛細血管強化、抗肥満、血圧降下、血糖値降下、胃酸抑制、血行促進、利尿、緩下、抗菌、消臭
こんな時に
老化・加齢臭予防、生活習慣病予防(高血圧・高脂血症・メタボリックシンドローム・動脈硬化など)、糖尿病・合併症予防、胃酸過多、疲労回復、免疫力向上、眼精疲労予防、骨粗鬆症予防、血行不良、冷え性、むくみ、便秘、セルライト、ダイエット、肌トラブル改善
おすすめ利用法
食用、ハーブティー(茶葉/パウダー)
お茶の味
薬草臭さ・青っぽさがあるが、苦味は少なく比較的飲みやすい
カフェインの有無
ノンカフェイン

明日葉の栄養・成分・期待できる効果

明日葉茶

明日葉茶は通常茶葉にお湯を注ぐ・煮出すことで浸出したものを指します。しかし緑茶類の中でも粉末を溶いて飲む抹茶や粉茶が健康増進に注目されているのと同様、パウダータイプを水に溶いて飲む方が高い効果が期待できます。特に不溶性食物繊維やβ-カロテン・ミネラル類などは水に溶け出る量が少ないので、栄養価を余すとろこなく摂取したい場合は「茶葉」よりも「パウダー」を選ぶ方がオススメです。逆に「茶葉」から浸出させるメリットとしては、青臭さ・独特のクセが薄れることが挙げられます。青臭さなどが苦手な方の場合はこちらのタイプの方が飲みやすいですね。


老化・生活習慣病予防に

老化予防(抗酸化)・加齢臭対策

明日葉の葉や茎を切ると粘り気のある黄色い汁が滲み出てきますが、この汁には「カルコン」と呼ばれるフラボノイド系ポリフェノールが含まれています。カルコンは別名“黄金のポリフェノール”とも呼ばれ、明日葉の様々な健康効果の元となる成分として注目されている存在です。カルコンは強力な抗酸化物質とされていますし、明日葉にはβ-カロテンやビタミンE、クマリンやルテオリンなどのポリフェノール類と抗酸化作用を持つ様々な成分が含まれています。

このため明日葉は活性酸素による体のサビつき=老化を防ぐことで健康・若々しさの維持に役立ってくれます。また加齢臭の原因の一つとしても、皮脂の酸化や過酸化脂質過剰など“脂が酸化”することが挙げられます。明日葉の抗酸化作用は不快な臭いのもととなる酸化物質の発生を抑える働いが期待できるでしょう。加えて緑色の元ともなっている葉緑素(クロロフィル)にも消臭効果や殺菌効果などがあるとされていますから、加齢臭以外の体臭・口臭予防としても効果が期待できます。


生活習慣病予防に

抗酸化作用以外にカルコンは内臓脂肪低減作用が報告されており、肥満・メタボリックシンドローム予防やダイエットに役立つ成分として注目されています。また内臓脂肪を減らすことで善玉アディポサイトカイン(アディポネクチン)の分泌を促ことも報告されています。アディポネクチンは脂肪燃焼の促進をはじめ、血糖値や血圧降下・動脈硬化抑制・心筋肥大抑制・抗炎症作用など様々な働きがあると注目されているホルモンです。

このためアディポネクチンの分泌低下を防ぐことかは、血中脂質(コレステロール)低減による脂質異常症(高脂血症)や脂肪肝・高血圧・糖尿病など“生活習慣病”と呼ばれる様々な疾患予防に役立つと考えられています。明日葉にはビタミンやポリフェノールなどの抗酸化物質も豊富に含まれていますから、血中脂質の酸化を防ぐ血液サラサラ効果・毛細血管の強化などにも高い効果が期待されています。カルコンによるアディポネクチン分泌促進と合わせて動脈硬化予防、脳梗塞や心筋梗塞リスク低減に高い効果が期待できるでしょう。


糖尿病の合併症予防に

高血糖状態が続くと血液中のグルコースがアルドース還元酵素によって“ソルビトール”に変換されます。ソルビトールは甘味料や化粧品原料などにも利用されている糖アルコールの一種で、通常は体内で果糖に変換されて代謝されるため危険性が低い食品添加物とされています。

しかし糖尿病の方の場合は大量に変換されたソルビトールの変換が追いつかず、これが細胞に蓄積することで糖尿病合併症と呼ばれる神経・血管障害を引き起こす原因になると考えられています。明日葉のカルコンはアルドース還元酵素のはたらきを阻害する働きが報告されており、ソルビトール蓄積を防ぐことで糖尿病による合併症の予防にも役立つのではないかと考えられています。


骨粗鬆用予防に

骨粗鬆症は骨からカルシウムが極度に減少した症状のことを指し、高齢者の寝たきりの原因の一つにも数えられています。特に女性は閉経によってエストロゲン分泌が減少することでカルシウムが流出しやすくなり、骨粗鬆症発症リスクが高いことが知られています。

ビタミンKは骨にカルシウムを沈着させる際に必要なタンパク質(オステカカルシン)を活性化させる・骨からカルシウムが流出されるのを防ぐ働きがあります。明日葉にはビタミンKが豊富に含まれていますし、明日葉の摂取によって骨形成たんぱく質-2(BMP-2)の生成が促されることも報告されています。BMP-2は骨髄中に存在する未分化細胞に働きかけることで骨の形成を促す働きがあります。このため骨の丈夫さを支えるビタミンKの働きと合わせて、骨粗鬆症予防に高い効果が期待されています。

明日葉にはカルシウムも含まれていますが、含有量自体はさほど多くありません。カルシウム不足が気になる方は明日葉パウダーを牛乳やヨーグルトで溶いて飲むようにするとより効果が期待できるでしょう。


栄養の偏りによる不調緩和に

栄養バランスの改善に

明日葉が青汁などの原料として利用されているのはビタミン・ミネラル・食物繊維などをバランスよく含んでいるためです。ミネラル類の中ではカリウムの含有量が多く、カルシウム・マグネシウム・亜鉛など不足しやすいものも含まれています。鉄分などのミネラルの他、ヘモグロビンの生成を促す働きがあるとされる葉緑素(クロロフィル)も含んでいるため貧血予防などにも役立つと考えられています。

ビタミン類としてはβ-カロテンやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが含まれています。ただし販売者やサイトによっては“ビタミンB12を含む唯一の野菜”と紹介されているものもありますが、日本食品標準成分表の記載ではビタミンB12は(0)となっていますので、補給源として期待しない方が良いでしょう。ビタミンB2の含有量が高いため特に脂質を多く取る方に適しています。


疲労回復・胃腸機能サポートに

青臭いような独特のクセを持つ明日葉の香りですが、この香りの中にはセリ科植物に見られる「アンゲリカ酸」という精油成分が含まれており、食欲増進・強壮に役立つと考えられています。カルコンにも胃酸分泌を促す働きがあるとされ胃腸機能サポート効果が期待されています。明日葉自体も様々な栄養素を含んでいますから、ストレスや疲労などで食欲が無いや夏バテ時などに役立ってくれるでしょう。

加えて明日葉には糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わるビタミンB1,B2,B6や、代謝を助ける働きがあるミネラルも含まれています。これらの成分の不足が改善されることでエネルギー代謝をスムーズにし、疲労物質を代謝させることで疲労の回復を促す・十分なエネルギーを行き渡らせ疲労感を改善するなどの働きも期待できるでしょう。


免疫力向上に

明日葉は生葉100gあたり5300μgと緑黄色野菜の中でもトップクラスに入るβ-カロテンを含んでいます。β-カロテンはビタミンA前駆体(プロビタミンA)とも呼ばれ、体内で必要分ビタミンAへと変換されます。ビタミンAは粘膜の保護・強化などに利用される成分であるため、呼吸器粘膜などを強化することでウィルスの侵入を防いでくれます。

加えて黄色い汁に含まれるカルコンやクマリン、緑色の成分である葉緑素(クロロフィル)には抗菌作用があるとされていますし、抗酸化物質が活性酸素(酸化)ダメージで免疫力が低下してしまうのを抑制してくれる働きも期待できます。ビタミンCやビタミンEにも免疫力を高める働きがありますから、これらの成分が複合して働く明日葉は風邪予防や口内炎対策などに役立つと言われています。


疲れ目のケア・眼精疲労予防に

β-カロテンから変換されたビタミンAは目の網膜にあり光を感知する役割を持つ“ロドプシン”の生成を促したり、目などの粘膜を保護している“ムチン”の合成にも関与しています。明日葉には視神経の強化や粘膜保持などに関わるビタミンB群、目の酸化を防ぐことで疲労や眼病を予防する抗酸化物質も含まれていますので、目の疲れ・ドライアイの緩和にも役立ってくれるでしょう。


美容面・女性に嬉しい働き

血行不良・冷え性改善に

明日葉に含まれるカルコンなどのポリフェノール類は抗酸化作用によって血液をサラサラに保ち、スムーズな血液循環をサポートしてくれます。ポリフェノール類に含まれている香り成分「クマリン」は血液・リンパ液の循環を改善する効果がありますし、フラボノイドの一種イソクエルシトリンなどには毛細血管の強化作用があります。そのほか明日葉には毛細血管を拡張することで血流を促すビタミンEも豊富に含まれていますから、手先や足先など末梢部への血流が悪いことで起こる末端冷え性の改善にも役立ってくれるでしょう。

血流がきちんと体全体に行き渡ることで内蔵や筋肉の機能が活発化し、基礎代謝・基礎体温などの向上効果も期待できます。冷え性の改善をはじめ、血行不良や冷えが原因で悪化する生理痛の緩和、肩こり・腰痛・関節痛などの緩和にも効果が期待できます。茶葉から浸出する場合はイチョウ葉スギナ茶とブレンドして利用するのもオススメです。


むくみ・セルライトケアに

ポリフェノール類の働きによって血液循環が改善されると、リンパ液の循環改善など体全体の“巡り”を整えることに繋がります。巡りが良くなれば余分な水分や老廃物を蓄積させずに排出させることができます。加えてクマリンやイソクエルシトリンには利尿効果もあると言われていますし、ナトリウムの排出を促すことでむくみ緩和に有効とされるカリウムも明日葉には豊富に含まれています。

また女性の敵・ダイエットの敵と言われるセルライトは“脂肪の塊”と表現されます。これは皮膚表面がデコボコして見えるというだけではなく、セルライト=肥大化した脂肪細胞に老廃物や水分が溜まって一体化したものであるため。女性の下半身にセルライトが出来やすいと言われているのも、男性に比べて筋肉量が少なく下半身の血液やリンパが滞りやすいためと言われています。

つまり逆から見ると、セルライトを解消するためには脂肪代謝を促すこと・血液循環を良くして廃物の排出を促すことが必要となります。明日葉は血液循環・むくみ改善をサポートする抗酸化物質が豊富すし、脂肪の代謝を促す働きがあるとされるカルコンも含まれています。このため明日葉はむくみ・セルライト改善効果が期待できる食材として、特に女性に取り入れられています。


便秘の改善・デトックスに

明日葉は生の葉茎100gあたり5.6gと食物繊維を多く含む野菜です。食物繊維は腸内の老廃物を巻き込むようにして排出を促してくれる働きがありますし、便の量を増やすことで蠕動運動を促してくれます。明日葉には食物繊維と似た働きを持つものの分子構造が非常に小さいという特徴を持つ葉緑素も含まれていますから、食物繊維の入れない絨毛の隙間など細かい部分まで腸をしっかりと綺麗にしてくれるでしょう。血流改善・むくみ改善効果と合わせて体に溜まっている老廃物や有害物質の排出機能を高め、デトックスにも役立ちます。

ただし大麦若葉の食物繊維のうち多く含まれているのは不溶性食物繊維ですので、粉茶や青汁として急に沢山飲んでしまうとお腹の張りや腹痛・下痢などを引き起こす可能性があります。飲み始めは少量から始め、体調を見ながら量を加減するようにしてください。水分補給が足りないと便秘を悪化させる可能性もあります。


ダイエットのサポートに

明日葉の有効成分と考えられているカルコンはキサントアンゲロール、4-ヒドロキシデリシンなどを構成物質としていますが、このキサントアンゲロールには脂肪蓄積防止・4-ヒドロキシデリシンは脂肪燃焼促進効果があると考えられています。マウスを使った実験ではカルコンが内臓脂肪を減少させる働きがあることが認められていますし、脂肪燃焼を促したり血糖値を下げるなどの役割を持つ“アディポネクチン”というホルモンの分泌を促すことも報告されています。

カルコンの抗肥満効果についてはマウスなど動物実験による報告が多く、ヒトに対しても有効性が期待されているもののハッキリとした効果は分かっていない状態です。ただ明日葉はむくみや便秘改善に役立ち、血流改善効果なども期待できる食材です。摂取するだけで肥満予防になるかは定かではありませんが、ダイエットのサポートとして取り入れることでダイエット効果アップやセルライト改善などへの効果は期待できるでしょう。ダイエット中に不足しやすい栄養素の補給にもなります。


アンチエイジング・美肌維持

明日葉に非常に多く含まれているβ-カロテンはビタミンAへと変換されることで皮膚や粘膜の保護に働き、乾燥肌や肌荒れなどを予防する働きがあります。またβ-カロテン自体も抗酸化物質として酸化による肌糖化を抑制する働きがありますし、紫外線などで生じた活性酸素を無効化することでシミ予防にも役立ってくれます。明日葉にはメラニン色素生成阻害作用やコラーゲン生成促進作用を持つビタミンCや、血行を促すことで肌の代謝向上やくすみ改善などに役立つとされるビタミンEも含まれています。

ビタミンA,C,Eは合わせて摂取することで相乗して抗酸化や美肌効果を発揮するとされていますし、明日葉にはビタミンACE以外にも抗酸化作用を持つポリフェノール類が豊富に含まれています。これらの成分が複合して働くことでシミ・シワ・たるみなどの肌老化を抑制し、ハリと透明感のある肌の維持に役立つと考えられます。過酸化脂質を分解する働きがあるビタミンB2やカルコンなどの抗菌作用からニキビ予防にも効果が期待できます。


そのほか期待される作用

認知症予防や改善に

明日葉に含まれているクマリンには神経成長因子(NGF)の産生を促す働きがあることが認められています。神経成長因子は神経細胞の維持や分化促進、脳神経の損傷の修復などに関与しているとされるタンパク質で、老化などによって低下した脳の神経細胞の機能を回復させる働きがあると考えられています。クマリンはホップやウコンなどにも含まれていますが、明日葉は他の食品の15~20倍もNGFの生成を促す働きがあることが報告されています。

そのため神経成長因子の増加を促す明日葉はアルツハイマー型認知症や末梢神経障害の予防・治療に対しての有効性が期待されています。また明日葉はドロドロ血液や血流改善に役立つポリフェノール・ビタミン類も豊富に含んでいますので、脳血栓・脳梗塞などによって発症する脳血管性認知症の予防にも役立つと考えられます。


精神安定

癖があるので嫌われることもある明日葉の香りですが、この香りは脳を刺激することでストレス状態を和らげる働きがあると言われています。またポリフェノールの一つであるルテオリンは強い抗炎症作用によって脳の炎症を抑え、慢性疲労症候群の改善や集中力・記憶力の低下を予防するなどの働きも期待されています。

明日葉には抗ストレスホルモン「コルチゾール」を分泌している副腎をサポートするビタミンCやパントテン酸、神経伝達物質の生成や分泌に関係するカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。豊富と言うわけではありませんがバランスよく含んでいますので、栄養素の不足や偏りによる精神面の不快感緩和に役立ってくれるかもしれません。

お茶以外の使い方(外用)で期待できる効果

抗菌剤として

明日葉を切った時に出る黄色い汁は、民間療法の中で化膿を伴う炎症や水虫などの手当に利用されてきました。近年の研究でもこの汁に含まれているカルコンには抗菌作用があることが認められており、理になかった使い方だったのと認められているようです。現代では傷や炎症に明日葉を塗ることはほとんどありませんが、白癬菌による水虫・爪水虫の外側からのケアに利用されている方もいらっしゃるようです。

明日葉の注意事項

  • 医薬品を服用中の方は医師・薬剤師に相談の上利用してください。特にワルファリン(抗血栓薬)を服用中の方は注意が必要です。
  • 明日葉の大量摂取は日光アレルギーを誘発する危険性があります。浸出したお茶を飲む場合はさほど心配は要りませんが、パウダーやサプリメントを利用する場合は記載されている用法容量を守りましょう。