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ハーブ・生薬・スパイス…植物のチカラで日々を素敵に

ペパーミント
ハーブティー・精油と期待される効果効能紹介

胃腸機能サポートやリフレッシュ用に使われることが多い

特徴的なペパーミントのシャッキリとした香りは、眠気覚ましや気持ちをリフレッシュさせる働きが期待されています。また胃腸機能のサポートや乗り物酔いのケアなどに役立つとされているほか、近年はミントポリフェノールと呼ばれるルテオリン-7-O-ルチノサイドによる抗ヒスタミン作用などが報告された事で花粉症などのアレルギー軽減用としても注目されています。そのほか消臭・口臭予防や冷感作用による暑さ対策などにも取り入れられています。

画像:ペパーミント(Peppermint)

 

ペパーミントについて

植物紹介:ペパーミント

ペパーミントはスッキリとした香りから芳香剤やガム・口腔ケア用品などの香りとしてもお馴染みのハーブ。爽やかでクールなイメージがあることから男性向けの商品でもよく使われており、メンズっぽい香りという印象を持たれている方も少なくないかもしれません。雑草以上と言われるほど生命力が高いこともあり、ベランダや室内で育てるハーブとしても人気があります。日本ではハーブティーにするかアイスに乗せるくらいのイメージしかありませんが、肉や魚の臭み消しとしてエスニック風料理で使われることもありますよ。余談ですがペパーミント他ミントの色と言えば青緑色のイメージがありますが、ミントリキュールなどで見る色は実は着色。ミントティーは薄黄色~薄黄緑色、水蒸気蒸留されたペパーミント油(精油)はほぼ無色かクリーム色をしています。

植物としてはシソ科ハッカ属に分類される多年草で、スペアミント(M. spicata)とウォータミント(M. aquatica)の交雑種とされています。学名はMentha x piperitaで、種子名のpiperitaもペパーミントのPepperも食べると胡椒のようにピリリとした刺激があることから命名されたと言われています。ハッカ属の植物は全体で600種以上と多種多様ですが、ハーブとしては大きくペパーミント系・スペアミント系、クールミント(ニホンハッカ)系の3系統に分けられています。
ミント類は精油成分(芳香成分)が主体のハーブですが、ペパーミントは主成分がメントール・スペアミントはℓ-カルボン+リモネンと主体になる成分が全く別物。ちなみにニホンハッカはペパーミントと同じくメントールが主成分ですが、ペパーミントと比較した場合最大で1.5倍と言われるほどメントール含有量が多いため3種のミントの中で最も清涼感が強くなっています。

ペパーミントがいつ頃誕生し人々に認識されていたのかは分かっていませんが、ミント全体で見ると非常に歴史が古いハーブの一つとされています。古代エジプト時代にピラミッド建設の労働者に用いられたという記録が残っており、古代ローマ・ギリシア時代には食用と薬用両方で用いられていたそうです。私達が現在使っているミントという呼び名もギリシア神話の中で、冥府の神ハデスに愛されたニンフ(精霊)の美少女がハデスの妻ペルセポネーの嫉妬によって草に姿を変えられてしまったという伝説に由来しています。草に変えられた彼女は自分の存在を知らせようとして芳香を放つようになったのだとか。このニンフの名前“menthe(メンタ)”がミントの語源とされています。

古代ローマではミントの葉を擦っていい匂いを漂わせた部屋で客人を迎える習慣があった・入浴剤として利用したなどの説もあります。また古代ローマではペパーミント・スペアミントを区別した記録が残っているため、2000年位前にはペパーミントの存在が認識されていたのでしょう。ローマ人はイギリスにいくつかのハーブを持ち込みましたが、その中でもペパーミントの人気が高く修道院などで栽培されるようになったと言われています。現在でもイギリス産のペパーミントは品質が高いと言われていますし、民間療法でも多用され幅広い効果が期待できるため「万能薬」とも呼ばれているそうですよ。

基本データ

通称
ペパーミント(Peppermint)
別名
コショウハッカ(胡椒薄荷)、セイヨウハッカ(西洋薄荷)
学名
Mentha piperita
科名/種類
シソ科ハッカ属/多年草
花言葉
真心、美徳、貞淑、永遠の爽快
誕生花
3月16日、5月28日
使用部位
代表成分
精油(l-メントール、メントン)、ポリフェノール類(ミントポリフェノール、ルテオリンなど)、フェノール類(クロロゲン酸、ロズマリン酸、カフェ酸)、タンニン
代表効果
駆風、健胃、消化促進、制吐、鎮けい、鎮静、消臭、抗菌、集中力向上、抗アレルギー。皮脂分泌調整
こんな時に
お腹の不調、乗り物酔い、二日酔い、口臭予防、リラックス、リフレッシュ、アレルギー・花粉症、風邪の初期症状、頭痛、ニキビ、水虫
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーバルバス、ハーブチンキ、湿布、浸出油、スチーム吸引、手作り化粧品、料理用ハーブ、精油
ハーブティーの味
清涼さと甘さのある香り、味もやや刺激的だが後味はスッキリ
カフェインの有無
ノンカフェイン

ペパーミントの成分・期待できる効果

ペパーミントティー

胃腸サポート・口腔ケアに

胃腸の不調緩和に

ペパーミントはヨーロッパで古くから胃腸の不調を改善するハーブとして利用されており、現在でもハーブ療法・民間療養などで消化器系の不調がある時に取り入れられている存在です。ペパーミントの精油成分(芳香成分)の一つであるメントンには胆汁の分泌を促す働きが期待されており、消化を促すことで消化不良や食欲不振・胸焼けなどの胃腸の不快感の解消をサポートしてくれると考えられています。

また消化器の働きを高めるだけではなく、メントールによる鎮静・鎮痙作用によって胃の筋肉をリラックスさせる効果があるとする説もあります。このため胃痛や胃痙攣の緩和や、げっぷを出やすくすることで胃のつっかえ感などの緩和にも役立つと考えられています。ペパーミントの香りには精神面でもリラックス作用があるとされていますから、神経性の胃痛やストレス性の便秘・下痢・腹痛などにも効果が期待出来るでしょう。


乗り物酔い・二日酔いに

胃の機能を整えたり緊張を緩める働きが期待されていること・胃の末端神経を麻痺させるという説があることから、ペパーミントは乗り物酔いの予防や緩和にも有効とされています。制吐作用と呼ばれる吐き気そのものを抑える働きを持つハーブとされていますし、スッキリとした香りで車内の不快な臭いを消したり気分をリフレッシュさせてくれる面もありますね。同様の働きから二日酔いで気分が悪い時に取り入れるという方もいらっしゃるようです。

ミントティー飲用するのも良いですが、乾燥葉や精油を携帯して車内で香りを嗅いでいるだけでも酔い止め効果が得られると言われています。二日酔いや車酔いなどで気分が悪くて飲み物を飲めない時には、香りを中心に活用してみてください。


オーラルケア・口臭予防に

消化器系の機能向上により、胃腸の不調から起こる口臭改善にも高い効果が期待出来ます。ペパーミントの清涼感ある香りを形成しているメントールには抗菌作用や消臭作用があるとされており、口内を清潔に保つこと・直接的に口臭を抑えることから胃腸不調以外の口臭対策としても役立ってくれるでしょう。

ガムやマウスウォッシュなどの口腔ケア商品によく配合されているのも納得ですね。市販のミント系マウスウォッシュは辛過ぎて苦手な方・ミント臭が強烈過ぎる気がしている方は、ハーブティーで口をゆすぐようにするのもオススメです。ナチュラルな味ですし、ほとんど香りも残らず自然な形で口腔ケアが出来ます。また局部麻痺作用があるとされることから虫歯や歯痛などの痛みを和らげる働きや、メントールによる炎症抑制も期待されています。

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そのほか期待される作用

リフレッシュ・ストレス対策に

スっとするような清涼感あふれるペパーミントの香りですが、主成分のメントールには鎮静作用があるのではないかと考えられています。このためストレスよって強張ってしまった神経の緊張をほぐし、イライラ・怒り・興奮を落ち着けるサポートが期待されています。またスッキリとした香りは気分をリフレッシュするにも最適なので不安や気分の落ち込みなどネガディブになりがちな場合にも役立つと考えられます。

このためペパーミントは怒りなどの興奮状態、精神疲労など抑鬱状態のどちらに傾いている場合でも利用でき、リラックスタイムに取り入れることも出来るハーブとして神経症などのケアに取り入れられてきました。ストレスに悩む現代人のサポートとしてや、心のバランスを整えたい時にも役立ってくれるでしょう。リラックスタイム用としてはレモンバームやリンデンフラワー・ロースペタルなどとブレンドして飲むと良いと言われています。


集中力・やる気アップに

ペパーミントの清涼感ある強い香りは意識を明確にする働きが期待されており、古代ギリシアの医者であり“医学の父”とも称されるヒポクラテスが気付け薬として処方していたという説もあります。気分をスッキリさせることで集中力を高める・眠気を抑えるのにも役立つと考えられるため、集中力・やる気を高めたい時の飲み物としても取り入れられています。ペパーミントの香りはドライバー関係の商品にも使われていますね。

ストレス軽減効果も期待できることから、受験勉強や仕事が煮詰まっている時などにも適しているでしょう。ストレス対策や集中力を高めたい時にはレモングラスとブレンドすると相乗効果が期待できますし、味としても飲みやすくなります。このブレンドは疲労回復や夏バテでぐったりしている時にもおすすめですよ。


花粉症などのアレルギーに

ペパーミントの芳香成分であるメントールや、ミントポリフェノールと呼ばれるルテオリン-7-O-ルチノサイドなどの成分はヒスタミンの放出を抑える働きがあると考えられています。この抗ヒスタミン作用からアレルギー症状を健全する働きが期待されており、ミントポリフェノールには鼻の粘膜の腫れを抑制する働きがあるとも言われています。そのほかペパーミントにはルテオリンやロズマリン酸など抗アレルギー・抗炎症作用を持つとされる成分も含まれているため、鼻の詰りや喉のイガイガ感など花粉症やアレルギー性鼻炎による鼻・喉の不快感全般の軽減効果が期待されています。

ミントポリフェノール(ルテオリン-7-O-ルチノサイド)は水溶性なのでハーブティーとして摂取すると効率が良いと言われることもあり、花粉症対策用のブレンドティーなどにもシソやネトルなどと共にペパーミントが配合されていることが多くなっています。また成分的には殺菌・抗菌作用を持つものも多いことから炎症を抑える働きと合わせて風邪の初期症状ケアにも有効とされています。


頭痛などの痛み軽減に

メントールには鎮痛作用があると言われており、マウスを使った実験では選択的にκオピオイド受容体を作動させることによって鎮痛効果を示したという報告もなされています。この働きからメントールを多く含むペパーミントも鎮痛作用を持つハーブの一つに数えられており、頭痛や偏頭痛・生理痛などの痛みの軽減に役立つと考えられています。

アロマなど外用(飲食以外)で期待できる効果

虫除け・デオドラントに

ペパーミントの抽出液や精油(エッセンシャルオイル)は殺菌・消臭作用が期待できるため、皮膚や服を清潔な状態に保つことと合わせて体臭や加齢臭などに対するデオドラント剤としても役立つと考えられます。またペパーミントの香りには昆虫忌避作用があるとされ蚊やハエ・アリなどを遠ざけたり、ゴキブリよけとしても役立つと考えられています。精油をデュフーザーなどでお部屋中に香らせたり、コットンに染み込ませてクローゼット・ゴミ箱・トイレなど水周りなどに設置しておくと消臭・防虫両方に効果が期待出来るでしょう。そのほかペパーミントの香りはネズミが嫌うという説もありますよ。


スキンケアに

ペパーミントは殺菌・消毒作用に加え皮脂の分泌を調節する作用があると言われています。このため脂性肌と乾燥肌両方のタイプのケアに役立つとされており、ニキビ予防にも使われています。皮脂過剰による角栓や毛穴の開き・黒ずみ解消の改善にも役立ってくれるでしょう。また抗真菌作用という真菌(カビ)を抑える作用もありますので、水虫のケアや脂漏性皮膚炎など真菌性の皮膚炎症のケアに用いられることもあります。

精油も同じ働きを持つとされる他かゆみ軽減などにも効果が期待されていますが、皮膚への刺激が強いため敏感肌の方や炎症を起こしている部位に使用すると皮膚炎症悪化やアレルギーを起こしてしまう危険性も指摘されています。肌が弱い方はハーブティーを使ってパッチテストを行い、問題なければ次に低濃度に希釈した精油で……と段階を踏んでパッチテストを行うようにしてください。


暑さ対策にも期待

ペパーミントは爽やかな香りを持つことに加え、メントールによる「冷感作用」と呼ばれる働きがあることが注目されています。この働きは冷感受容体というタンパク質を刺激することで、脳が錯覚し冷たさを感じるというもの。実際に体を冷やしているわけではありませんので体の冷えが気になる方でも問題ないため、エコ対策として夏になるとミント系を使った暑さ軽減グッズなども多く販売されていますね。

この働きからペパーミントやハッカを使ってスプレーなどを作ると暑苦しさを軽減できますし、メントールには消臭効果も期待できるので汗臭さ対策にも役立ってくれるでしょう。夏場の入浴剤やボディーローションとして使うと、お風呂上がりの体の火照り感が軽減される・涼しさを感じられると言われています。


ペパーミント精油に期待される作用

浸出油の場合はそのまま利用することもできますが、精油をスキンケアやマッサージに利用する場合は必ず希釈して利用してください(協会によって精油希釈濃度の基準は異なりますが、肌に使用する場合は概ね1%以下が安全とされています)。精油の経口摂取は出来ません。

心への作用

上記でご紹介した鎮静作用やリフレッシュ効果などはペパーミントの香りによるものなので基本的には変わりませんが、成分が濃縮されている精油は眠気を覚まし意識をハッキリとさせる働きが強いと考えられています。また気分をリフレッシュさせる働き高いとされる眠気覚まし用のガムやキャンディなどの商品のフレーバーとしてもよく利用されています。

そのほか強壮作用や心を冷静に保つ働きもあると考えられており、ストレスや神経疲労がある時・イライラや興奮を落ち着け冷製に状況を把握したい時などに適していると言われています。ハーブティーの場合にはリラックス効果があるとされ不眠改善に良いとする説もありますが、精油の場合は鎮静作用もあるとされていますが刺激・覚醒方面に強いのでリラックス用ではなく活動中に適した香りと考えたほうが良いでしょう。


体への作用

ハーブティー同様にペパーミントの精油も消化器系の働きかけに優れていると言われています。胸焼け・二日酔いや乗り物酔い時など、何も口に入れたくない状態の時には香りだけを嗅げる精油が活躍してくれそうですね。ティーに期待されている鎮痛作用も精油成分であるメントールによるものなので同等の働きがあると言われています。生理痛や筋肉痛などによる痛みの軽減にはペパーミントティーを飲むよりも、精油をキャリアオイルで希釈してマッサジした方が効果が期待できるでしょう。

精油の場合はミントポリフェノール(ルテオリン-7-O-ルチノサイド)などの成分が含まれていませんが、抗炎症作用が期待できるので花粉症や呼吸器系の不調軽減にも取り入れられています。抗菌・抗ウィルス作用などを活かして風邪やインフルエンザなどの感染症予防として拡散されることもあります。注意点として精油の場合は若干の通経作用があるとされているため妊娠中の使用は避ける必要があります。反面、月経不順・少量月経気味の方に良いとする説もあります。

ペパーミントの注意事項

  • シソ科植物にアレルギーがある方は使用を避けましょう。
  • 妊娠中・授乳中の方でも摂取できますが摂取量は控えるようにしましょう。授乳中の方は母乳の出が悪くなる可能性があります。
  • 過剰摂取は粘膜の乾燥の原因となり、消化器系の不調を起こす可能性があります。
  • ペパーミントは刺激が強いのでお子様が飲用する場合は薄めにするか、スペアミントやアップルミントなど穏やかなものを利用してください。
  • 肌へ利用する場合は刺激を感じる場合があります。

ハーブティー

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