ボタニカル♪ラブ

ハーブ・生薬・スパイス…植物のチカラで日々を素敵に

アーティチョーク
ハーブティーと期待される効果効能紹介

消化機能サポートの他、肥満予防や美肌作りでも注目される

フレンチやイタリアンで目にするアーティチョークの“葉”を使って作られたアーティチョーク茶。古代ギリシア・ローマ時代から健胃・強肝目的で使用されていたとも伝えられ、現在でも肝臓機能のサポートや消化不良・食欲不振軽減に役立つと考えられています。また近年は肝臓サポート成分とされるシナリンやイヌリンなどの働きからデトックスや肥満予防に、シナロピクリンによる美白・光老化予防効果が報告されていることから美肌サポートにと、美容に役立つハーブとしても注目されています。

画像:アーティチョーク

 

アーティチョークについて

植物紹介:アーティチョーク

フレンチやイタリアンなどで見かける、緑色をした花のつぼみアーティチョーク。特徴的な外見からその存在の認知度は高いですが、まだ一度も食べたことが無いという方も少なくないのではないでしょうか。ヨーロッパでは身近な食材と言われていますが、食用部位が蕾のため保存がきかないこと・国内生産は少なく日本ではあまりポピュラーとは言えない野菜ですね。そのほか可食部の割合が低いこと・下処理が山菜以上に面倒なことも家庭料理に取り入れるにはハードルが高いように感じます。アーティチョークを食べるヨーロッパでも下処理は出来ない・したくないという人は珍しくないようですよ。

ヨーロッパでよく利用されるように、アーティーチョークの原産は地中海沿岸地域とされています。植物としてはキク科チョウセンアザミ属に分類される多年草で、アーティチョークとして食べられる蕾の状態で収穫しない場合は日本人にも馴染みのあるアザミに似た花を咲かせます。英語では菊芋(エルサレムアーティチョーク)やチョロギ(チャイニーズアーティチョーク)などにも“Artichoke”が付くため、区別するためにグローブアーティーチョーク(Globe artichoke)と呼ぶこともありますよ。チョロギはキク科でもありませんし花も似ていませんが、味や食感がアーティチョークに似ていることから命名されたと言われています。

日本では野菜(花菜)という印象が強いアーティチョークですが、ヨーロッパでは古くから食用のほか薬用植物としても利用されてきたと伝えられています。原産地周辺で栄えた古代ギリシアと古代ローマでは紀元前からアーティチョークの花(蕾)と葉を食べていたそうですし、媚薬効果を持つ食材としても活用していたと考えられています。媚薬以外の薬効としては食べると男の子が生まれる・胃の強化に良い・息が爽やかになるなどがあったそう。ギリシャ神話にもアーティチョークは元々美しい少女として登場しています。彼女はゼウスに気に入られ女神となりましたが、孤独さと家族恋しさで故郷へと帰ってしまい、激怒したゼウスにアーティーチョークに変えられてしまったそう。チョウセンアザミ属の属名に使われている“Cynara”はこの女神となった少女の名前を語源とする説もあります。

古代ギリシア・ローマでは既にアーティチョークが栽培化され野生種(カルドン)とは根を分けていたようですが、現在のアーティチョークよりは野生種に違いものだったようです。裕福なローマ人はアーティチョークを蜂蜜と酢で漬け込んでクミンを加えて食べていたそうですから、そのままだとあまり美味しくなかったのかも知れません。現在のようなアーティチョークが出来たのは800年~1500年頃のスペインから北西アフリカにかけてのエリアで、完成させたのはアラブ人と考えられています。アーティチョークという呼び名も、中世アラビア語で“大きなアザミ”を意味する「al-karsufa」が各国で変化したものだとか。

15世紀中頃にはナポリなどでも栽培されるようになり、徐々にヨーロッパでもこちらが主流となっていきます。フランスでアーティチョークが広まるきっかけとなったのは16世紀にカトリーヌ・ド・メディチが持ち込んためと言われていますが、彼女は初夜にアーティチョークを食べすぎて死にかけたという逸話もあります。この話については単に好物で食べ過ぎた、後世の悪女のイメージから当時非常に高価だったものと結び付けられたなど様々な見解がありますが、媚薬として働くことを期待したという説もあります。

日本にも江戸時代に一度アーティチョークが伝わっています。和名はチョウセンアザミとされていますが、朝鮮半島経由ではなくオランダから伝わりました。しかし日本ではアーティチョークの栽培条件に適さないことなどもあり、全くと言って良いほど普及はしませんでした。昭和末~平成にかけフレンチやイタリアンの普及とともに少しずつ食用として認知されるようになり、近年は食物繊維やミネラルが豊富な健康野菜としても注目されています。野菜としての普及に伴って、アーティチョークの葉を使って作られるお茶も流通が増えています。ヨーロッパでは葉を主体としたお茶が、ベトナムなどアジアでは蕾を使っがお茶がよく飲まれているとも言われています。

基本データ

通称
アーティチョーク(Artichoke)
別名
朝鮮薊(チョウセンアザミ)、食用アザミ、Globe artichoke、洋薊(ヨウケイ)
学名
Cynara scolymus
科名/種類
キク科チョウセンアザミ属/多年草
花言葉
警告、孤独、独立独歩、傷つく恋、そばにおいて
誕生花
5月4日、6月4・23日、8月20日、9月28日
使用部位
葉、茎(※蕾や根を加えたものも有)
代表成分
フェノール酸、フラボノイド配糖体、苦味質(シナリン、シナロピクリンなど)、食物繊維(イヌリンなど)、クロロゲン酸、フィトステロール
代表効果
肝臓解毒、胆汁分泌促進、健胃、消化促進、整腸、腎臓保護、利尿、抗酸化、抗コレステロール、メラニン色素生成抑制
こんな時に
二日酔い、肝機能保持、消化不良、食欲不振、夏バテ、便秘、むくみ、肥満予防、生活習慣病(高血圧・動脈硬化・糖尿病など)予防、美白、美肌
おすすめ利用法
食用(つぼみ)、ハーブティー、ハーブチンキ、ハーバルバス、手作り化粧品
ハーブティーの味
グリーン感のある香り、味は苦味の中に仄かな甘みがある
カフェインの有無
ノンカフェイン

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アーティチョークの栄養・成分・期待できる効果

アーティチョークティー

日々のちょっとした不調軽減に

二日酔い予防・肝臓サポートに

アーティチョークは古代ギリシア・古代ローマ時代から強肝・利胆作用を持つハーブとされていたと言われています。アーティチョークティーをよく飲むと言われるベトナムやインドでも、お酒を飲んだ後に良い薬草茶として二日酔い対策にも利用されているそう。成分的にもアーティチョークの特徴成分であるシナリン(Cynarine)に肝臓機能向上や胆汁分泌促進作用がみられたという報告があり、肝臓の保護や機能向上に役立つ可能性を持つハーブとして注目されています。

二日酔いはアルコールの分解(代謝)時に発生する“アセトアルデヒド”が残ってしまうことで起こるとされていますが、アセトアルデヒドが分解されずに残るのはアルコールの摂取量が肝臓の処理能力を上回るためです。シナリンが肝臓の働きを良くしてくれることからアーティチョークの摂取は二日酔い予防に繋がると考えられますし、シナリンには肝臓への負担低減・損傷を受けた肝細胞の回復促進などの働きも期待されています。二日酔い対策としてだけではなく、お酒をよく飲む方の肝臓サポートとしても効果が期待できるでしょう。


胃腸サポートに

アーティチョークは古代ギリシア・ローマで強肝以外に、健胃作用を持つハーブとしても利用されてきた歴史があります。これはアーティチョークの苦味成分が消化器系の働きを高める苦味健胃薬の用に働く・シナリンが消化液である胆汁の分泌を促すためだと考えられています。消化液の分泌を促すことにも繋がりますから、胸焼け食欲不振・消化不良などの軽減に効果が期待できるでしょう。胆汁分泌を促す働きから特に脂っこいものを食べ過ぎた時に良いと言われています。

またアーティチョークの苦味は神経に対する強壮効果もあると考えられており、神経性の食欲不振や夏バテの軽減にも有効とされています。胃腸が弱っていると感じる時にはジンジャーや肝臓・夏バテにはペパーミントなど、不調に合わせて他のハーブと組み合わせて取り入れてみても良いでしょう。


便秘の予防・解消に

野菜として食べられるアーティチョーク(蕾)は食材類の中でもトップクラスと言われるほど食物繊維を多く含むことが注目されています。アーティチョークを食べるよりは劣りますが、お茶として使われる葉部にもイヌリンを始めとする食物繊維が含まれています。特にイヌリンは水に溶けやすい性質がありますので、アーティチョーク茶の摂取でも便秘改善やお腹の調子を整えることに繋がる可能性はあるでしょう。

イヌリンは多糖類の一種ですが、人の消化酵素では分解しにくい構造をしており水溶性食物繊維として働くことが認められています。水を吸ってゲル化することで便の硬さを適度に保ちスムーズな排便を促す働きが期待されていますし、腸内細菌によって分解されるとフラクトオリゴ糖に変化することも認められています。フラクトオリゴ糖は腸内善玉菌のエサになる成分で善玉菌の増殖を助ける=腸内フローラのバランスを整える働きも期待されています。


むくみ対策・尿路トラブルに

アーティチョークに含まれているシナリンには肝臓以外に腎臓の保護や機能向上・利尿作用を持つ可能性も報告されています。このため肝臓の解毒機能向上と合わせてお酒を飲んだ翌日に起こりがちな、顔や手足がパンパンにむくむタイプの方にも適していると考えられています。胆石など肝臓にトラブルのある方は使用できないハーブですが、健康でお酒が好きな方にはダブルで心強い存在ですね。

また利尿作用に加えて抗酸化作用など血流サポートに繋がる成分も含まれているため、お酒が入っていない場合に起こるむくみ予防や改善にも効果が期待できるでしょう。そのほか利尿作用があることから腎臓結石の予防に、クロロゲン酸などの抗菌消炎を含むことと合わせて膀胱炎や尿道炎などの尿路感染症予防にも役立つと考えられています。尿路トラブル予防や再発防止に役立つハーブとして用いられることもあるそうです。

そのほか期待される作用

ダイエットのサポートに

アーティチョーク茶は肥満予防・ダイエット用としても女性を中心に注目されています。ベトナムでもダイエットに良いお茶としてポピュラーな1つだそうですよ。アーティチョークが肥満予防茶として注目されているのは便秘やむくみの改善に役立つことに加え、シナリンが肝機能を向上させることにからもデトックス・脂肪分解促進効果が期待されているためです。水溶性食物繊維のイヌリンも同時期に摂取した食材の消化吸収スピードをゆっくりにし、血糖値の上昇を抑えることで糖が脂肪として蓄積されるのを防いでくれるでしょう。

加えてシナリンには味蕾の甘味受容体の働きを阻害し、その後に食べるものの甘味を強く感じさせるという性質があります。甘さを感じにくくするギムネマとは真逆の働きですね。この性質からアーティチョーク茶を食前に飲むことで、調理に使う砂糖の量を減らすことにも役立ってくれる可能性があると言われています。甘いものが好きな方のダイエットサポートにも役立ってくるかもしれません。肥満予防としてはグァバ・バナバ茶などと組み合わせても利用されています。


動脈硬化・糖尿病予防に

アーティチョークはシナリンやルテオリンなどのフラボノイド・クロロゲン酸など抗酸化作用を持つ成分、コレステロール低減作用が期待さるイヌリンやフィトステロールなどを含んでいます。加えて胆汁の主要成分である胆汁酸もコレステロールから生成されるため、シナリンによる肝機能向上も間接的にではありますがコレステロールの低減に繋がると考えられています。こうした成分を含むことからアーティチョーク茶は高脂血症や動脈硬化などの効果が期待されています。

またカリウムが含まれているため抗酸化・高コレステロール作用と合わせて高血圧予防に、シナリンによる肝機能向上や脂肪分解・イヌリンによる血糖値上昇抑制効果から糖尿病予防に役立つのではないかという説もあります。メタボリックシンドロームにも効果が期待できるため、生活習慣病予防として取り入れてみても良いかも知れませんね。


美白・美肌作りに

抗酸化物質を含むアーティチョークは肌細胞の酸化を抑制することで、シミやシワ・たるみなど肌の老化を予防してくれると考えられます。加えて近年はアーティーチョークの苦味成分の一つである「シナロピクリン」という成分に肌のメラニン色素抑制・毛穴トラブルへの有効性があることが臨床実験で確認された事も紹介され、このためアーティチョークはアンチエイジング&美肌作りをサポートしてくれる食材としても注目されています。

加えてアーティチョークは単にメラニン色素の生成を抑制するのではなく、メラノサイト増殖やコラーゲン分解に関わる因子(NF-κB)を直接抑制するという報告もあるそうですよ。NF-κB働きを抑制することからの肌の弾力低下・表皮の肥厚など光老化全般にも効果が期待されています。

お茶以外の使い方(外用)で期待できる効果

スキンケアに

アーティチョーク葉エキスを塗布したヒト試験でも毛穴が目立たなくなること・肌の白色度が向上することが報告されています。このためシナロピクリンによる美白・光老化予防などの働きは内外両方から老化予防や美肌保持をサポートしてくれると考えられ、化粧品原料としてローションなどの基礎化粧品類にも配合されています。抽出物とハーブティーやチンキでは成分の濃度が違いますので効果の度合いは弱いと考えられますが、自作化粧水などでもお肌のダメージを軽減・コンディションを整える働きは期待できるでしょう。

入浴剤代わりに

アーティチョークの葉(茶葉)を入浴剤代わりに利用すると、体が温まるのを促してくれると言われています。このため冷え性をはじめ冷ええによる腹痛や生理痛などの軽減に有効とされていますし、肩こりや腰痛の軽減、便秘の改善、疲労回復謎様々な働きが期待されています。

また殺菌作用を持つ成分が多いことや、フラボノイドなど消炎作用が期待できる成分を含むことからニキビや湿疹などの肌荒れ予防に良いとする説もあります。上記でご紹介したシナロピクリンによる美白・老化予防などの働きも期待できるでしょう。

口臭予防としても

アーティチョークのハーブティーでうがいをすると口臭予防に役立つと言われています。

アーティチョークの注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方は使用を控えて下さい。
  • 胆石・胆管障害など肝臓系の疾患のある方は使用を避けましょう。
  • ヨモギなどキク科植物にアレルギーがある方は注意が必要です。

ハーブティー

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