ボタニカル♪ラブ

ハーブ・生薬・スパイス…植物のチカラで日々を素敵に

セージ(コモンセージ)
ハーブティー・精油と期待される効果効能紹介

抗酸化サポートから風邪予防・ストレス対策まで幅広く

肉調理のハーブとしても知られるセージ。優れた抗菌・抗ウィルス作用を持つことや、ハーブ類の中でもトップクラスの抗酸化作用を持つことが報告されており、現在でも様々な健康メリットが期待されているハーブです。神経系の強壮や集中力アップなどにも役立つと考えられていますので頑張り時のサポートにも役立ってくれますし、女性ホルモン作用による更年期障害など女性領域の不調軽減にも取り入れられています。消化促進や制汗・体臭予防など幅広い用途で利用されているハーブで、古くは万能薬と考えられていたそうですよ。

画像:コモンセージ

 

セージについて

植物紹介:コモンセージ

肉料理のハーブとしてもお馴染みのセージ。そのほか魚や乳製品など動物性食品と相性がよく、西アジア~ヨーロッパの料理では定番中の定番と言えるスパイスの一つでもあります。料理用としてだけではなくハーブティーや民間医療・伝統医療にも用いられていますし、精油は香水やトイレタリーの芳香成分としてなど幅広く利用されています。日本では料理好きな方でなければセージそのものというよりも、ミックスハーブなどで一つとして無意識に使っている・食べていることの方が多いかもしれません。ハーバルな風味のように思われがちですが、爽やかなグリーンさと微かな苦味から「ヨモギに似ている」と感じる方も少ないないそうですよ。

植物として見るとセージという言葉はシソ科アキギリ属の植物全体の総称ですが、ハーブやスパイスを指す場合に単に「セージ」とだけ言った場合はヤクヨウサルビア(学名Salvia officinalis)を指すことが多いと言われています。薬用サルビアの英名も“common sage”と一般的なセージであることを意味していますから、地域差はあれどヨーロッパではポピュラーなセージとして認識されているのでしょう。同属であるセージの仲間にはクラリーセージやホワイトセージ・スパニッシュセージなどが代表的で、世界中で約900種あるとも言われています。
ちなみにサルビアというのは属名をそのままカタカナにしたもので、日本ではセージと同じくアキギリ属植物の総称として使われています。ただしセージ=コモンセージ/薬用サルビアを指す言葉として使われることが多い一方、サルビアという場合は緋衣草(ヒゴロモソウ)など観賞用植物を指す場合に使われることが多いようです。

セージ(コモン・セージ)は地中海沿岸地域が原産とされ、周辺で栄えていた古代エジプトや古代ローマなどでは既に食用・医薬品として利用されていたことが分かっています。古代エジプトでは不妊治療に、古代ギリシアでは止血用に用いられていたと伝えられていますし、古代ギリシアの哲学者テオプラストスが記した『植物誌』にもセージが登場します。また古代ローマの大プリニウスが記した『博物誌』にも麻酔作用や利尿作用がある植物として記載されており、ローマ人兵士も傷の手当や毒消しなどに用いていたと言われています。そのほか古代ローマではセージに長寿効果がある・免疫機能を助ける薬草であるとも考えられていたのだとか。

その用途は幅広く万能薬と考えられていたため、ローマ帝国軍の行軍によってヨーロッパ全域へとセージの分布圏が広がったという見解もあるほど。属名であるサルビアもラテン語の“salvare(治療・救う)”や“salveo(健康)”という言葉が語源とされています。こうした歴史的用途からヨーロッパでセージは単なるスパイスとしてではなく、薬用ハーブとしても愛されてきた存在だと言えるでしょう。各地に「長生きをするためには庭にセージを植えろ」「セージが育っている家は病人・死人が出ない」という言い伝えも残っているそう。またイギリスの「長生きしたいなら5月にセージを食べなさい」という格言、アラビアの「庭にセージを植えているものが、どうして死ぬことができるのか」という諺もよく紹介されていますね。

健康効果からかヨーロッパでは家庭円満を象徴する植物ともされており、花言葉の“幸福な家庭”もそこからきています。現在では手に入れやすいハーブですし万能薬や不老長寿薬と考える人こそいませんが、ローズマリーと並んで高い抗酸化作用を持つことが報じられ注目されています。健康維持や見た目の老化予防としてや、更年期障害などの女性領域での不調軽減に取り入れられてることもあるようです。

基本データ

通称
コモンセージ(Common Sage)
別名
ガーデン・セージ(Garden Sage)、薬用サルビア
学名
Salvia officinalis
科名/種類
シソ科アキギリ属(サルビア属)/小低木
花言葉
尊敬、知恵、幸福な家庭、家庭の徳
誕生花
5月9日、6月30日、12月18・24日
使用部位
葉・茎
代表成分
フラボノイド、ロズマリン酸、精油(ツジョン、カンファー、カルバクロール、ボルネオールなど)、苦味質(カルソノール)、フェノール酸
代表効果
抗酸化、殺菌、抗菌、収斂、制汗、末梢血管拡張、鎮静、刺激、抗うつ、エストロゲン様
こんな時に
老化予防(アンチエイジング)、生活習慣病予防、体臭予防、血行不良、冷え・末端冷え性、疲労、風邪予防・初期症状ケア、ストレス、情緒不安定・軽度の鬱症状、集中力向上、消化不良、更年期障害、PMS、月経不順、オーラルケア、水虫
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーバルバス、ハーブチンキ、浸出油、スチーム吸引、料理用ハーブ、精油
ハーブティーの味
スッキリとしたハーバルな香り、味はやや薬草っぽい苦味がある
カフェインの有無
ノンカフェイン

セージ(コモンセージ)の栄養・成分・期待できる効果

セージティー

若々しさのサポートに

抗酸化のサポートに

加齢やストレスなどによって増加する活性酸素は、私達の細胞を酸化させることで、老化や様々な不調を引き起こす原因となることが指摘されています。人の体には抗酸化を行うメカニズムも備わっていますが加齢によって機能・活性が低下してしまうため、外側からも抗酸化物質を補給することが若々しさや健康の維持に繋がると考えられています。

セージはフラボノイド系ポリフェノールやタンニンなどの抗酸化物質を含んでおり、ローズマリーと共にスパイス類の中で際立って高い抗酸化作用を持つことが報告されています。このため抗酸化物質の補給源として、老化を予防し若々しさを保つ働きが期待されています。古くは長寿に繋がる万能薬と考えられていたのも、こうした抗酸化物質の働きによるところが大きいのかもしれません。


生活習慣病予防に

抗酸化物質の補給は血中脂質と活性酸素が結合してできる“過酸化脂質”の生成抑制にも繋がると考えられています。過酸化脂質は血管内に蓄積することで血管を狭めたり、血管の柔軟性を損なわせて脆い状態にしてしまう事が指摘されており、高血圧や動脈硬化のリスクファクターと見做されています。また血糖値にこそ関係性は薄いと考えられていますが、糖尿病合併症が起こる原因としても活性酸素・過酸化脂質の増加が挙げられていますから、そちらの予防にも繋がるでしょう。このため抗酸化力の高いハーブとされるセージは、生活習慣病予防としても役立つと考えられています。


体臭予防にも期待

セージは精油成分など殺菌・抗菌作用が期待できる成分を多く含むハーブでもあります。肉・動物性食品と組み合わせて用いられることが多かったのも、風味の問題だけではなく衛生保持的な意味合いもあったのではないかと考えられています。また中世では寝汗対策として用いられていたとも言われるように、収斂作用によって汗を抑える働き(制汗作用)があるとされています。

体臭が気になる原因は一つではありませんが、汗の多さや皮膚で繁殖する菌類などの関与が認められています。このため抗菌・殺菌作用や汗を抑える働きのあるセージは体臭対策に役立つのではないかと考えられています。体臭とは別に“加齢臭”と呼ばれる悪臭もありますが、こちらは過酸化脂質の増加が原因ではないかと言われていますので、抗酸化物質の補給という面からも加齢臭緩和効果が期待できるでしょう。体臭対策には消臭作用が期待できる緑茶や、ゼラニウムローズなどと組み合わせて利用してみても良いでしょう。

Sponsored Link


健康維持のサポートに

血行不良・冷え性に

セージには末梢血管を拡張することで血液循環を促し、血行を整えてくれる作用があると考えられています。古くからセージに強壮作用があると考えられてきたこと・疲労回復に利用されてきたことも、血液や栄養が行き渡ったり、血行が良くなることで新陳代謝が向上することなども関係しているのでしょう。現在でもセージティーは血行不良による冷え性や末端冷え性の改善や、低血圧気味の方に適したハーブティーと考えられています。低血圧気味だったり、疲労が溜まっていて寝起きが辛いという場合は朝にセージティーを飲んでみても良いかもしれません。


風邪予防・喉のケアに

セージの香りの元でもある精油成分は抗菌・抗ウィルス作用が期待できるものが多く含まれており、特にカルバクロールなどは高い殺菌作用があることが報告されています。そのほかロズマリン酸やタンニンなども殺菌作用が期待できますし、血行を促すことで体を温かく保ち免疫力の低下予防にも効果が期待できます。タンニンによる収斂作用も持ち合わせていますから風邪予防だけではなく、風邪のひき始めの咳や喉の痛み・扁桃腺炎・気管支炎など呼吸器系の不調軽減にも有効とされています。風邪予防・初期症状ケアの場合はホットで飲むようにし、お茶の蒸気を吸い込んだりハーブティーでうがいをするのも良いでしょう。


アレルギー軽減に

セージにはシソローズマリーと同様にロスマリン酸(Rosmarinic Acid /ロズマリン酸とも)というポリフェノールが含まれています。ロスマリン酸は抗炎症作用を持つと考えられている成分で、ヒスタミンの遊離放出を抑制する作用をもつという報告もなされています。このため花粉症やアレルギー性鼻炎などの軽減作用を持つ可能性が示唆されている成分として、アレルギー対策系の健康食品などにも取り入れられています。

ロスマリン酸は抗酸化作用を持つポリフェノールでもありますから、炎症部位に活性酸素が過剰に発生して起こるアレルギー症状悪化に繋がる可能性もあるでしょう。またフラボノイドの1つであるルテオリンにもアレルギー反応を引き起こす物質であるロイコトリエンの産生を阻害する可能性が示唆されており、同様に抗炎症・抗アレルギー作用を保つ成分と考えられています。この2つの成分+そのほかの抗酸化物質を含むことから、セージはアレルギー症状の軽減効果も期待されています。


ストレス対策・脳機能保持に

セージにはツジョン、カンファー、1,8-シネオール、リナロールなど様々な精油成分が含まれています。こうした精油成分には様々な働きが期待されていますが、分かりやすいものとしては香りによるリラックス効果などがあります。セージの香りは神経のバランスを整える働きがあるとされ、イライラ・落ち着きのなさ(集中力の欠如)などの情緒不安定さの軽減にも効果が期待されています。抗不安・抗鬱作用や刺激作用もあるとされていますから気持ちが沈みがちでやる気が出ない・倦怠感がある時などにも役立ってくれるでしょう。漢方では神経強壮薬として用いられることもあるようです。

またカンファーなどのケトン類は意識をはっきりとさせ、頭をスッキリした状態にする働きもあると言われています。抗酸化物質や精油成分などの相乗効果によって血液循環が良くなる=脳への血流が促されることなどから記憶力向上や痴呆症予防としても注目されているそう。データが十分とは言えない段階ですが、セージ抽出物が軽度から中等度のアルツハイマー病の高齢者に対して有効性を持つ可能性があるという研究報告もなされています。


消化器系のサポートに

抗菌・抗ウィルス作用が期待できることや、消化酵素と胆汁の分泌を促進することで胃の働きを助けるハーブとされていることなどから、セージティーは胃腸機能が低下している時に飲まれることもあります。タンニンによる収斂作用や抗痙攣作用があるという説から消化器筋肉の痙攣・弛緩・強張りなどの状態を改善する働きも期待されていますし、精神面への働きかけからストレス性の胃腸トラブル緩和に繋がる可能性もあるでしょう。消化不良や腹部膨満感(お腹にガスが溜まる)・腹痛など様々なお腹の不調軽減に有効とされています。

消化促進効果を期待する場合は食前にセージティーを飲むとより効果が期待できますし、胃もたれ気味と感じる時はペパーミント・お腹の調子が良くないと感じたり痛みがある時はカモミールティーなど、その時の状態に合わせて他のハーブと組み合わせて利用されることも多いようです。


そのほか期待される作用

女性特有の不調に

セージに含まれている精油成分のツジョン(Thujone/ツヨンとも)などは女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をしており、エストロゲン様成分として働く可能性があることが報告されています。抗酸化物質も豊富に含まれているため、更年期障害の軽減に役立つハーブとしてもセージは注目されています。精神・神経面の働きからイライラや気持ちの落ち込みなど感情面でのトラブル軽減に、制汗作用と合わせてホットフラッシュや汗対策に良いとする説もあります。

またエストロゲン様物質はエストロゲンを補完してくれるものの、人本来のエストロゲンよりも働きが弱いという性質からエストロゲン過多の場合はホルモンバランスを整えるのではないかと考えられています。このためホルモンバランスの乱れに起因する月経不順やPMS(月経前症候群)などの軽減に繋がる可能性もあるでしょう。ただし子宮を刺激する・母乳の分泌を抑制する働きがあるとされていますので、妊娠中は使用せず、授乳中も控えたほうが良いでしょう。母乳分泌過多(気味)の方も医師に相談の上使用することをお勧めします。

お茶以外の使い方(外用)で期待できる効果

口腔ケア・感染症ケアに

セージにはツヨンやタンニンなどの炎症を抑える働きがある成分も含まれていますから、歯肉炎・口内炎・口腔粘膜の炎症など口腔ケアにも役立ちます。濃い目に煮出したハーブティーをマウスウォッシュとして利用すると手軽でしょう。歯磨き粉としても使われる方もいらっしゃるようです。また口内だけではなく、抗菌・抗真菌(抗微生物)作用を持つと考えられることから、水虫などの皮膚感染症のケアにも有効とされています。


コモンセージの精油に期待される作用

精油の経口摂取(飲用など)は出来ません。またコモンセージ精油は皮膚刺激が強いためマッサージやスキンケアなど皮膚へ直接付けることは控えたほうが無難です。芳香浴として利用した場合の作用も強いとされており、精油としてはコモンセージよりもクラリセージの方が一般的に用いられています。

心への作用

セージ精油はハーブ・ハーブティーなどの香りと比べるとよりシャープで力強い香りがあります。この香りは神経を刺激して思考をシャッキリと冴えさせる働きを持つと考えられており、集中力や記憶力を高めたいシーンに適していると言われています。勉強中や仕事中のサポートとして以外に、ローズマリーと同様に認知症予防にも効果が期待されています。

ゆったりした気分でリラックスしたい時よりはリフレッシュ・自分を立て直したい時に適した香りであるとは考えられますが、セージ精油は刺激するだけではなく、抗鬱作用や鎮静作用など精神面を安定させる働きも持ち合わせた精油とさせています。気分の落ち込みや失敗から立ち直れないようなネガティブな場合や、感情が高ぶってイライラしがちであったり感情の揺れ幅が大きくコントロールが難しい時にも、頭をリフレッシュして自分を取り戻す力を貸してくれるでしょう。


体への作用

ハーブティーと同様に消化促進・殺菌・去痰作用などを持つとされており、疲労時や夏バテの食欲不振や消化不良の改善、風邪などによる喉・鼻の不調緩和に効果が期待されています。セージティーよりも精油の方が成分が凝縮されているので扱いには注意が必要です。女性ホルモン様(エストロゲン様)成分も精油の方が含有比率が高いため、更年期障害や生理不順・少量月経などの月経トラブル改善への働きかけは精油の方が高いと考えられますが、妊娠中・授乳中・ホルモン療法を受けている場合は使用出来ません。

セージ(コモンセージ)の注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方はハーブティー摂取や精油の使用を避けましょう。
  • 精油はお子さんへの利用はできません。
  • てんかんなどの持病がある方・高血圧の方は使用を避けましょう。
  • 医薬品を服用している方は医師・薬剤師に相談の上利用して下さい。
  • 長期間の継続利用は避け、お休みの期間を設けるようにしましょう。

ハーブティー

 - , , , , , ,

関連記事