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ハーブ・生薬・スパイス…植物のチカラで日々を素敵に

クローブ

胃弱・冷え性の方に、痛みの緩和にも役立つ

優れた鎮静作用や殺菌作用から歯科用品でも利用され、「歯医者さんのハーブ(香り)」とも言われるクローブ。痛み止めとして以外にも体を温める作用や消化機能を助ける働きがあり、近年は抗酸化作用の強いアンチエイジングスパイスとしても注目されています。冷え性や虚弱体質の方にも適しているでしょう。

画像:クローブ(Clove)

 

クローブについて

基本データ

通称
クローブ(Clove)
学名
Syzygium aromaticum
別名
丁字・丁子(チョウジ)、丁香(チョウコウ)、百里香、鶏舌香
花言葉
神聖・威厳・上品な優雅さ
誕生花
3月3日、8月15日、12月14日
科名/種類
フトモモ科フトモモ属/常緑高木
使用部位
代表効果
消化管機能改善、駆風、制吐、殺菌、防腐、鎮痛、局所麻酔、抗酸化、血行促進、子宮収縮
こんな時に
吐き気、食欲不振、胃腸炎、老化防止、血行不良・冷え性、口臭、歯痛、歯肉炎
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーブチンキ、料理用ハーブ(香辛料)、ポプリ、精油
ハーブティーの味
柑橘系っぽさを含んだスパイシーな香り、ピリッと辛味を感じる味

植物紹介:クローブ

クローブはインドネシア・モルッカ諸島原産のフトモモ科常緑樹で、花が咲く前のつぼみ(花蕾)部分を香辛料として利用されています。この蕾が釘のような形をしていることから中国では釘と同義とされる丁の字を使って「丁子」、また強い芳香を放つことから「丁香」「百里香」と名付けられました。英語のクローブ(Clove) もフランス語で釘を意味する「Clou」が語源とされています。

クローブの歴史として古いものではシリアで紀元前1721年内外の陶器の壺の中からクローブが発見され、インドネシアとの香辛料貿易が既に行われていたと考えられています。紀元前には中国やインドで殺菌消毒に用いられていたことが分かっており、漢時代には口の中をクローブで清めてから皇帝の前に出たという記録も残っています。中国から絹などと共にヨーロッパへと伝えられ、貴族の間で珍重されるようになります。また日本にも5~6世紀頃に伝えられ、正倉院の宝物の中にも丁子が含まれています。

大航海時代になるとクローブの価値は金以上に跳ね上がり、1511年にポルトガル人が中国が秘匿していた原産地(バンダ島)を発見しクローブ独占状態になります。しかし17世紀にはポルトガルを抑えたオランダはクローブの苗木を略奪しモルッカ諸島の木は全て伐採してしまいます。
スパイス戦争が起こった原因の一つに17世紀頃大流行したペストやコレラの影響があります。当時は伝染病の原因は悪臭とされクローブが空気を浄化するのに優れていると考えられていたようです。女性はスカートの裾にクローブを入れたり、医者はマスクにクローブを詰めて空気を濾過したりという伝染予防からも需要が高まり価値が高沸したと言われています。クローブは守護や浄化の象徴ともされています。

クローブの栽培や科学が進んだ現代では、ペッパー・シナモンナツメグとともに世界4大スパイス香辛料(スパイス)として世界中で親しまれています。日本では料理にクローブをよく使うという方は少ないですが、インドのミックススパイス「ガラムマサラ」をはじめウスターソースやケチャップ類の主要なスパイスの一つとしても配合されています。また欧米ではクリスマスの時期に飾られるオレンジポマンダー(香り玉)の材料として知られ、ポマンダーは虫除けにも利用されています。

クローブの栄養・成分・期待できる効果

クローブティー

消化器系の不調へ

冷えの改善

クローブは体を温めて血行・血流を促す効果があると言われています。体を温めることで冷え性の改善や冷えによる腹痛・下痢の改善に繋がりますし、消化器系への血液循環が整うことで消化吸収機能が向上し、胃腸の機能低下による不調全般への改善が期待出来ます。腸の動きもよくなるため便秘解消にも役立ちます。

ハーブティー以外に薬酒にすることで血行促進・冷え解消効果が高まると言われています。有名な薬用酒「養命酒」にも丁子(クローブ)が配合されています。

胃腸の不調に

冷えの改善(血行促進)による消化機能向上作用と合わせて、クローブは香りの刺激で胃の働きを活発にする「芳香健胃作用」があるとされ、料理と合わせて摂取することで胃酸の分泌を高め、食欲を増進したり消化機能を高めてくれます。丁子は漢方の生薬として消化不良・嘔吐・下痢などに処方されています。

消化器官系の不調にはカルダモンキャラウェイなどとブレンドして利用することが多く、飲みにくい場合はオレンジピールとブレンドすると飲みやすくなります。

口臭予防に

胃腸機能を向上させ消化を促進することから口臭の予防効果が期待出来ます。またクローブ自体にも消臭作用があると言われており、口臭自体を抑える・口臭の発生を予防する両方の面から口臭対策に効果が期待出来ます。

体を整える

鎮痛・局所麻酔

クローブの精油成分(香気成分)の主成分であるオノイゲールには殺菌・鎮痙攣・鎮痛作用あることで知られており、歯科でも歯痛や居所麻酔などに利用された歴史を持つことから「歯医者さんのハーブ」とも呼ばれています。歯痛以外に頭痛や胃痛・腰痛・関節痛・喉の痛みなど、幅広い「痛み」を抑えるためにも役立ちます。

風邪の初期症状ケアに

クローブには体を温める作用があるため風邪のひきはじめ・寒気がするときなどにも適しています。エルダーフラワージンジャーとブレンドしても良いでしょう。

クローブに含まれている精油成分オイゲノールには抗菌・抗ウイルス作用や免疫賦活作用がありますので風邪の予防や悪化防止にも効果が期待出来ますし、痛みを抑える作用から頭痛や喉の痛みなどの緩和も期待出来ます、

抗酸化・生活習慣病予防

オイゲノールは過酸化脂質抑制作用、血小板活性化因子(PAF)抑制作用が立証されています。クローブはオイゲノール以外にもフラボノイドの一種ケンペロールなども含み、抗酸化作用の強さを表すORAC(酸素ラジカル吸収能力)トップのスパイスでもある事から酸化による老化防止や生活習慣病予防に役立つスパイスとしても注目を集めています。

またオイゲノールには悪臭を感じさせる脂肪酸への変化を減らすことが報告されており、体臭や加齢臭の予防にも効果が期待されています。

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アロマなど外用(飲食以外)で期待できる効果

浸出油の場合はそのまま利用することもできますが、精油をスキンケアやマッサージに利用する場合は必ず希釈して利用してください(協会によって精油希釈濃度の基準は異なりますが、肌に使用する場合は概ね1%以下が安全とされています)
飲用など精油の経口摂取は出来ません。

クローブ精油の心身への効果

クローブの精油はハーブと同じ蕾を利用した「クローブバット」と葉から採油した「クローブリーフ」がありますが、クローブバットが一般的に利用されており単にクローブと呼んだ場合もクローブバットを指します。

心への作用

クローブの香りには刺激作用と興奮作用があるとされています。ハーブティーの場合は作用が穏やかで精神安定に若干の効果が期待できるかもという程度ですが、精油の場合は成分が濃縮されているため、気分を盛り上げる・集中力・記憶力向上などに効果が期待できる反面、リラックスタイムにはあまり適していません。

そのほかクローブには催淫作用があるとも言われ、オリエンタルな魅力やセクシーさをアピールしたい場合にも有効とされています。ぐっすり眠りたい時にはお勧めできませんが、ロマンティックな夜を楽しみたい時には良いかもしれません。

体への作用

ハーブティー同様に加温作用(体を温める働き)、消化機能促進、鎮痛などに有効とされています。精油にすることでオイゲノール濃度が高まりますから、風邪やインフルエンザの予防にも利用されており、膀胱炎・バクテリア性大腸炎などの予防やケアにも有効とされています。
感染症予防・室内の空気浄化に利用する場合は精油の方が手軽ですし、高い効果を発揮してくれるでしょう。

スキンケアに

クローブはニキビや傷・火傷のケアに有効とされています。クローブ精油は水虫など真菌性皮膚炎症にも有効とされていますが、皮膚刺激があるため敏感肌の方には適しません。利用してみたい場合はハーブティーの方が刺激が少なくて済みます。パッチテストは必ず行うようにしてください。

口臭対策・口腔ケアに

クローブには口臭を抑える働きがあるため、食後にお茶を飲む以外にハーブティーをマウスウォッシュとして利用することもできます。臭いのあるものを食べたあとには直接的な分、高い効果が期待でいるでしょう。
また強い強い鎮痛効果と殺菌効果から歯痛や歯肉炎の炎症抑制にも利用出来ます。

防カビ・防虫効果

クローブを使ったポマンダーが虫除けにも利用されている通り、クローブの香りには昆虫忌避作用が認められています。蚊やノミにも効果がありますが、特にゴキブリに対して高い効果が報告されています。精油を染み込ませた布や、布に包んだドライハーブを置いておくとゴキブリが寄り付かなくなると言われています。

ただし犬や猫などに対しても忌避剤として働くと言われていますので、ペットがいる場合は使用を控え、直接ペットには使用しないようにしてください。

クローブの注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方やお子様への利用は控えましょう。

ハーブティー

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投稿日:2015年11月21日
更新日:
制作:ボタニカル♪ラブ

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