ボタニカル♪ラブ

ハーブ・生薬・スパイス…植物のチカラで日々を素敵に

オレガノ
ハーブティーと期待される効果効能紹介

心身の疲労感や、風邪が気になる時期に…

オレガノはトマトと相性がよく、イタリアンでもよく使われているスパイスの一つ。原産である地中海沿岸で栄えた古代ギリシアやローマでは既に殺菌作用を持つ・消化を助けてくれるハーブとして利用されていた歴史あるハーブの1つです。現在でもオレガノにはチモールやカルバクロールなど殺菌消毒作用や抗ウイルス作用を持つ成分が含まれていることが認められており、風邪やインフルエンザ・食中毒の予防などに役立つと考えられています。また神経の興奮を鎮めてくれる働きも期待されており、心身の健康維持に役立つハーブとしても注目されています。

画像:オレガノ

 

オレガノについて

植物紹介:オレガノ

名前はよく知られているものの、家庭のキッチンではあまり使われることの無いスパイスとも言えるオレガノ。「ハーブの中で最も香りが強い」と称されるようにツンとするスパイシーかつ清涼感のある香りが特徴的で、スパイシーかつほろ苦い風味も持ち合わせているワイルドな印象のスパイスです。かつては肉や魚の臭み消しに利用されるハーブと紹介されることが多い存在でしたが、現在はイタリア料理に欠かせないトマトやチーズとの相性が抜群に良いハーブの一つとして紹介されていることが増えています。オレガノはケチャップやトマトソース系のピザに使われていることも多いので、意識しなくても意外と身近な香辛料と言えるかも知れません。

オレガノは植物としてはシソ科に分類されるマジョラム(学名: Origanum majorana)の近縁種。広義でオレガノという言葉はハナハッカ属の植物全体を指す場合に使われることもあるので、マジョラムについてはスイートマジョラムもしくはノッテッドマジョラム、オレガノをワイルドマジョラムと呼び分けることもあります。このちょっと紛らわしい呼称はマジョラムとオレガノが非常によく似ていて、植物分類学の中でも混同されていた時期があるためなのだとか。使用の歴史や伝承などについてもオレガノとマジョラムには同じようなエピソードがよく登場しますので、当時もマジョラムとオレガノの区分ははっきりしていなかった可能性が高いかも知れません。

オレガノの原産地は地中海沿岸地域とされており、その周辺で栄えた古代エジプト・ギリシア・ローマなどでは紀元前から利用されてきたと考えられています。アニスやクミンと共に人との関わりが古いハーブの一つにも数えられていますよ。古代エジプトでは既に抗菌作用を持つ植物として評価されており、食べ物や飲み物の香り付けのほかミイラ作りにも利用されていたそう。古代ローマ・ローマ帝国時代の料理本『アピシウス』にも“オレガノはソースをおいしくするスパイス”という記述があることから、かなり古い時点で料理用ハーブとしての地位を確立していたと考えられます。属名のOriganumは「山の喜び」を意味するギリシャ語が由来で、この名前が付けられたのは人々の舌を喜ばせてきた食材だからではないかとも言われています。

またオレガノは古代ギリシアでは幸福のシンボルとしても大切にされてきた存在であることが分かっています。これは神話の中で愛の女神が慈しんだハーブとされていたためだとか。ギリシアでは新郎新婦の幸せを願う植物としてオレガノの冠をかぶる習慣があったそうですし、死者の魂の平安を祝うために墓所に植えられることもあったそう。そのほか古代ギリシア・ローマでは消化不良を改善してくれる生薬として、蛇などに噛まれた時の治療などにも利用されていたと伝えられています。その後も医療技術が進み薬効成分の抽出・合成出来るようになる中世~近世頃まで、オレガノは消化促進や頭痛に良いハーブとしてヨーロッパの薬屋に並べられていたことが分かっています。

近代では薬用として用いられることはなくなり、食材(ハーブ・スパイス)としての使用がメインになっています。しかし自然派・健康思考が高まったことで、オレガノのハーブティーや精油などを日々のセルフケアや自己メンテナンスに取り入れる方も少なくないそう。ちなみにハーブとして利用する場合は開花と同時に採取したものが好ましいと言われています。フレッシュ・ドライ両方が利用されていますが、乾燥したほうが香りが強くなり青臭さが消えるためスパイスとしてはドライが好まれています。

基本データ

通称
オレガノ(Oregano)
別名
花薄荷(ハナハッカ)、ワイルド・マジョラム(Wild marjoram)
学名
Origanum vulgare
科名/種類
シソ科ハナハッカ属/多年草
花言葉
輝き、財産、自然の恵み、あなたの苦痛を除きます
誕生花
3月15日、5月28日、7月5日、11月15日、12月21日
使用部位
全草(葉、茎、花)
代表成分
精油(カルバクロール、チモール)、フラボノイド類、タンニン、樹脂、苦味質
代表効果
健胃、整腸、抗菌、抗真菌、抗ウィルス、鎮咳、去痰、発汗、去痰、抗酸化、抗炎症、鎮静、強壮、子宮刺激、強壮
こんな時に
消化不良、食欲不振、風邪・インフルエンザ予防、咳・喉の不快感、老化予防、生活習慣病予防、ストレス、頭痛、神経痛、生理痛、疲労
おすすめ利用法
料理用ハーブ、ハーブティー、ハーバルバス、ハーブチンキ、湿布、スチーム吸引、精油
ハーブティーの味
胡椒を連想させるスパイシーな香り、味はやや苦味と清涼感がある
カフェインの有無
ノンカフェイン

オレガノの栄養・成分・期待できる効果

オレガノティー

日々のちょっとした不調に

消化機能のサポート

オレガノは古代ギリシア・ローマ時代から消化促進作用を持つハーブとして利用されてきた存在で、現在でも胃腸の調子を整えたり消化を促す働きが期待されています。スッキリとした香りや後味から食べすきてしまった後に飲むハーブティーとして取り入れられている他、スパイシーな香りには食欲増進作用も期待できることから食欲不振・胃もたれ感がある時などにも良いと言われています。

オレガノティーはシングルで飲むと若干クセがありますので、同じく消化器系のサポートに効果が期待できるカモミールマーシュマロウと組み合わせて飲むのもおすすめです。乗り物酔いによる気分の悪さや軽度の吐き気対策に役立つという説もありますので、胃もたれ・吐き気がある場合にはペパーミントとの組み合わせでも利用されています。


風邪・食中毒予防

オレガノに含まれる芳香成分のフェノール類(チモールやカルバクロールなど)は強い殺菌作用や抗ウイルス作用が報告されている成分でもあります。古くからこの働きは知られており、古代ギリシャの医師ヒポクラテスも治療にオレガノを取り入れていた・古代ギリシアやローマでは風邪薬のような感覚で利用されていたそう。現在でもチモールやカルバクロールなどは優れた抗菌性や抗真菌性があるとして、特にカルバクロールの濃度が高いオレガノ精油は「天然の抗生物質」と称されるほど評価されています。

こうしたフェノール類やタンニンなどの抗菌成分を多くを含むことから、オレガノのハーブティーも風邪やインフルエンザなどの感染症予防・食中毒予防などに役立つ可能性があると考えられています。加えてオレガノには去痰作用や発汗作用なども期待されていることから、合わせて風邪の初期症状ケアにも取り入れられていますよ。風邪予防や初期症状ケアとしてはエキナセアメドウスイートなどと組み合わせても良いでしょう。

また殺菌消毒や鎮咳効果を持つとして、民間療法では気管支炎などに対してオレガノを使ったスチーム吸引なども行われています。そこまで本格的にではなくとも、喉に痛み・イガイガ感などの不快感があるときにはティーの蒸気をゆっくり吸い込むようにしてみると良いかも知れません。

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そのほか期待される作用

抗酸化・生活習慣病予防に

オレガノに含まれているチモールやカルバクロールは抗酸化作用を持つ成分でもあります。加えてオレガノの葉そのものとしては抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンEなどのビタミン類が含まれていることもあり、オレガノは活性酸素を除去・抑制することで若々しさを保持する手助けをしてくれるアンチエイジングハーブとしても評価されている存在。かつて使用されていたアメリカ農務省(USDA)による抗酸化力評価法“ORAC(活性酸素吸収能力)値”でオレガノの乾燥葉はトップ5に入るほど強い抗酸化力を持つ食材とされており、スプーン一杯分の生オレガノでリンゴ一つ分の抗酸化能力と同等であるという見解もあるほどです。

活性酸素は少量であれば私達の身体を守るためにも必要な存在ですが、過剰に増えすぎると健康な細胞を酸化させることで老化や様々な不調を引き起こす原因となることが指摘されています。このため抗酸化物質の補給は老化予防に繋がると考えられていますし、血中脂質が酸化して出来る過酸化脂質・酸化LDLなどの生成を防ぐことで高血圧や動脈硬化などの生活習慣病予防としても注目されています。血糖値にこそ関係性は薄いと考えられていますが、糖尿病合併症が起こる原因としても活性酸素・過酸化脂質の増加が挙げられていますから、オレガノは老化だけではなく生活習慣病予防をサポートしてくれる可能性もあるでしょう。


花粉症などのアレルギー軽減に

オレガノの特徴成分としてはチモールやカルバクロールなどのフェノール類が上げられていますが、実はシソ科に多く見られるポリフェノールの一種であるロスマリン酸(Rosmarinic acid/ロズマリン酸とも)も含まれていることが分かっています。ロスマリン酸は抗酸化作用以外に抗アレルギー・抗炎症作用を持つことが報告されている成分で、ローズマリーシソなどが花粉症対策に取り入れられているのもロスマリン酸の働きが大きいと言えます。オレガノも同様にロズマリン酸を含むハーブのため、アレルギーの症状緩和に役立つ可能性があると考えられています。


ストレス対策・リラックスに

スパイシーなオレガノの香りは神経を刺激することで活力を与える働きが期待されており、気持ちが落ち込んでしまった時・何となくやる気が出ない時などに適した香りとも言われています。また刺激するだけではなく、カルバクロールには神経鎮静作用があるという説もあります。このためオレガノの香りは神経の興奮や気持ちの高ぶりを抑えることで、リラックス効果も期待されていますよ。

こうした働きからオレガノはストレスによる神経性の疲労感や、イライラなど精神面での不調軽減にも役立つと考えられています。気持ちを落ち着けてリラックスしたい時はハーブティーの香りを楽しんだり、入浴剤として利用するとより効果的でしょう。そのほか気持ちを落ち着ける働きから不眠の軽減に良い、神経系を鎮静させることから頭痛や神経痛などの軽減に役立つという説もあります。


美肌保持のサポートにも

ORAC(活性酸素吸収能力)のリストでも上位に入るほど高い抗酸化作用をもつオレガノは、活性酸素の働きを抑制することで肌細胞の酸化を抑えてシワやたるみなど皮膚の老化を予防する効果も期待されています。ティーとして摂取した場合に摂取できる量としては微量ですが、オレガノ自体はビタミンCやビタミンE・ビタミンA(β-カロテン)なども含んでいるので抗酸化以外の面からも美肌保持をサポートしてくれる可能性はあるでしょう。リラックス効果やメンタル面でのバランスを整える働きも期待できることから、肌荒れの予防や軽減に繋がるという見解もあります。


生理痛・月経不順に

オレガノはまた妊娠中の方は使用を控えたほうが良いハーブにも数えられるように、オレガノは支給に対する刺激作用を持つ可能性が指摘されているハーブです。デメリットとも言えますが、この働きから女性のルモンのバランスを整えることで月経リズムを安定させたり、生理痛を軽減させることに繋がるという説もあります。また神経の興奮を鎮める働きによって腰痛などの痛み軽減に役立つこと、気持ちを安定させる働きがあることからPMS(月経前症候群)による生理前のイライラや不安定さの緩和にも効果が期待されています。


疲労回復促進に

オレガノは強壮作用を持ち、疲労回復に役立つハーブとも言われています。根拠や作用する成分については不明瞭な部分も多いのですが、胃腸機能を整えてくれること・神経系の働きを整えることなどから疲労感や倦怠感・だるさの軽減に繋がる可能性はあるでしょう。

お茶以外の使い方(外用)で期待できる効果

痛みの軽減用として

オレガノは外側からも様々な“痛み”を軽減する目的で使用されることがあります。優れた殺菌作用や抗炎症作用が期待できることからハーブティーやチンキをうがい薬として利用することで、喉の痛みやイガイガ感・咳などの軽減効果が期待されていますし、なかなか止まらない咳・気管支炎の場合はスチームにして吸引する方法も取られているそう。

また鎮静・鎮痛作用が期待できるとして、筋肉痛や肩こり・神経痛・リウマチなどのケアにも利用されています。オレガノのハーブティーを使った湿布や、チンキをオイルに希釈してマッサージなどに用いられているようです。精油を希釈して使う方法もありますが、オレガノ精油はフェノール類含有量が高く皮膚刺激が強いため使用には注意が必要ハーブティーに布を浸して湿布にする方法が最も皮膚刺激性が低いとは考えられていますが、使用前にはパッチテストを行うようにしましょう。


入浴剤代わりに

オレガノの葉もしくは乾燥葉をバスハーブとして利用し、ふんわりとした香りを楽しむことでもリラックス効果があると言われています。ストレス性の不眠緩和や神経性の頭痛などの痛みを軽減にも効果が期待できるでしょう。そのほか心身の疲労回復や、殺菌作用から風邪予防にも繋がりますよ。


オレガノ精油に期待される作用

精油の経口摂取(飲用など)は出来ません。またオレガノ精油は皮膚刺激が強いためマッサージやスキンケアなど皮膚へ直接付けることは控えたほうが無難です。皮膚刺激性に加えて作用が強いこともあり、アロマテラピーの中でもポピュラーと言える精油ではありません。香りを楽しみたい場合やメンタルサポート・風邪予防などの場合は近縁種のマジョラム・スイートの方がよく利用されています。

心への作用

上記でもご紹介ましたがオレガノの香りは刺激・鎮静の両作用を持つと考えられており、イライラなどを落ち着けたり、落ち込んでしまった気持ちの回復を手助けする働きが期待されています。ストレスで神経が興奮状態にある時や、疲労感・無力感などを感じている時にも良いと言われています。


体への作用

オレガノ精油は葉そのものを用いるハーブとしてよりもフェノール類(カルバクロールやチロール)の含有率が高いため、抗菌・抗真菌・抗ウィルス作用が非常に高いと考えられています。かつては刺激性の高さから敬遠されていたオレガノ精油ですが、近年は風邪・インフルエンザを始めとする感染症予防として用いられることもあります。水虫やペルペス・真菌性皮膚炎症などのケアに対する有効性も期待されています。

ただし敏感肌の方の場合は芳香浴であっても肌に炎症が起こる可能性がありますし、妊娠中・授乳中の方やお子様が居る場面での使用を避けるべき精油とされているため注意が必要です。扱いが難しいことからオレガノオイルを取り扱っていないお店も少なくありませんので、入手できない・使用に不安がある場合は刺激や作用が穏やかとされるタイム・リナロールやマジョラムなどの使用をお勧めします。

オレガノの注意事項

  • 料理にスパイスとして若干口にする程度であれば問題ありませんが、妊娠中はティーやサプリなどでの摂取は避けて下さい。精油の場合は授乳中の方やお子様への利用も避けるべきとされています。
  • 皮膚への使用は刺激が強いため、お子様や敏感肌の方は注意が必要です。

ハーブティー

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