ベルガモット/タイマツバナ
ハーブティーと期待される効果効能紹介

風邪予防や消化器系サポート効果が期待される、アメリカ原産シソ科ハーブ

紅茶アールグレイで知られるベルガモットと紛らわしいですが、シソ科のベルガモットは和名をタイマツバナという北米原産のハーブです。オスウェゴ族の人々が古くから薬草として利用してきたと伝えられており、現代でも風邪予防や呼吸器系・消化器系トラブルの緩和に利用されています。また殺菌・防腐作用などがあるチモールを含むためニキビ予防・回復促進など肌ケアにも効果が期待されています。

画像:ベルガモット/タイマツバナ

 

ベルガモットについて

植物紹介:ベルガモット/タイマツバナ

ハーブ・ハーブティーで一般的に“ベルガモット”と呼ばれるのは、和名をタイマツバナ(松明花)というシソ科植物です。ベルガモットと聞くとエッセンシャルオイルや紅茶のアールグレイの香りなどでお馴染みの、柑橘類であるベルガモット(学名:Citrus bergamia)を連想される方も少なくないでしょうが、2つは全く別の品種。この紛らわしい呼び名は花・葉の香りが柑橘類のベルガモットオレンジに似ていることに由来していると言われています。しかしドライハーブやハーブティーでの香りとしては、ベルガモット(柑橘系)よりもタイムオレガノなどに近いスッとした印象を受ける方のほうが多いようです。

ベルガモット(タイマツバナ)は和名の通り、細長い筒状の小さな花を密集させた独特の形が特徴です。園芸種として様々な色がありますが、原種の花は緋赤色で“燃え盛る松明”に見立てて和名が付けられたのだとか。原産地は北アメリカ東部で、先住民オスウェゴ族が古くからハーブティーとして利用していたと伝えられています。吐き気止め・解熱用などの風邪薬感覚で、また止血用としての外用利用など医薬品としても利用していたそうです。

日本では“ベルガモット”という呼び名がよく使われていますが、アメリカではオスウェゴ族の人々飲んでいたお茶の原料として“オスウェゴ・ティー”という呼ばれることも多いそうです。オスウェゴ族から初期の入植者達にも使い方が伝えられ、ボストン茶会事件からアメリカ独立戦争期には茶の代用品としても重宝されていました。

オスウェゴ・ティー以外にもタイマツバナにはスカーレッドベルガモット、レッドバーム、アメリカンメリッサ、インディアンネトルなど様々な別名が付けられています。属名のモナルダや蜜源植物として利用していることから“ビーバーム”という呼び名も利用されていますが、こちらは同属のヤグルマハッカ(矢車薄荷、Monarda fistulosa)との総称として使われています。またベルガモットにも使われることがありますが、ホースミントやワイルド・ベルガモットという呼び名はヤグルマハッカを指すのが一般的なようです。日本ではあまりメジャーではありませんが、ヤグルマハッカは精油(モナルダ精油)としても利用されています。

ベルガモット(タイマツバナ)は主にハーブティーやポプリなどのハーブクラフト用に利用されています。しかし日本ではほとんど使われていないものの料理用にも使うことができ、花もエディブルフラワーとしてゼリーやフルーツポンチなどのデザート類・サラダなどの彩りに利用されているそう。レモネードとの相性も良いと言われていますし、フレーバー感覚で紅茶を始めとする飲み物類やオイル・酢に加えてみても楽しいですよ。

基本データ

通称
ベルガモット(Bergamot)
別名
タイマツバナ(松明花)、オスウェゴティー(oswego tea)、レッドベルガモット、ビーバーム、モナルダ
学名
Monarda didyma
科名/種類
シソ科ヤグルマハッカ属/多年草
花言葉
感受性豊か、燃え続ける想い、身をこがす恋、安らぎ
誕生花
6月21・23日、7月18日
使用部位
葉、花
代表成分
精油(チモール、カルバクロールなど)、タンニン
代表効果
消化促進、駆風、去痰、殺菌、抗ウィルス、鎮静
こんな時に
吐き気・胸焼け、食欲不振、消化不良、腹部膨満感、風邪・インフルエンザ予防、喉の痛み・痰、リフレッシュ、神経疲労、不眠、生理痛
【外用】ニキビ、虫刺され、湿疹
おすすめ利用法
ハーブティー、ハーバルバス、食用、料理用ハーブ(香辛料)、手作り化粧品
ハーブティーの味
タイムなどに似た、ややスパイシーで清涼感のある風味
カフェインの有無
ノンカフェイン

ベルガモットの栄養・成分・期待できる効果

ベルガモットティー(タイマツバナ茶)

肉体面での働きかけ

消化器系トラブルに

伝統的な利用法としては吐き気対策がメインであったと言われていますが、現在では胃もたれ・食欲不振・消化不良・腹部膨満感など幅広い胃腸トラブル改善にベルガモットティーが取り入れられています。消化が悪い・お腹が張りやすい方の場合は食後に飲むようにすると良いと言われています。

胃腸トラブルの軽減用としては同じくペパーミントレモンバームなどと組み合わせると、相乗効果も期待できますしベルガモット単体よりも飲みやすくもなります。風邪や冷えから起こっている胃腸トラブル・機能低下の場合はジンジャーエルダーフラワーなどお腹を温めてくれるものとのブレンドもオススメです。


風邪予防・呼吸器系の不調に

ベルガモットにはタイムなどと同じくチモールやカルバクロールという精油成分(フェノール類)が含まれています。チモールは殺菌効果と抗ウイルス作用が強く消毒効果があると考えられている成分ですから、ベルガモットティーも風邪予防や回復促進に役立つと考えられています。ネイティブ・アメリカンのオスウェゴ族も風邪薬感覚でハーブテイーを飲んでいたと言われています・

また呼吸器系、特に喉の痛みや炎症の緩和についても有効とされています。風邪のひき始めや痰が絡む・喉の痛みが気になるときを始め,気管支炎の緩和にも役立つと言われています。風邪が長引いている時や喉の痛みが強いときなどは濃い目に煮出してうがい薬として利用するか、お茶を飲む前にしばらく蒸気だけを吸い込むようにして利用してみてください。


精神面への働きかけ

リフレッシュ

清涼感の中にスパイシーな刺激を含むベルガモットティーの香りはリフレッシュ効果があると言われています。すっとした香りは気持ちの切り替えに役立ちますし、神経疲労の回復にも効果期待できるでしょう。


鎮静・不眠緩和

風味からはリフレッシュ用という印象を受けるベルガモットですが、神経の興奮を鎮める働き(鎮静作用)があるとされており、興奮や神経過敏・不眠の緩和にも有効とされています。シングルでも効果は期待できますが、バレリアンカモミールなどのハーブとブレンドして用いられることが多いそう。ストレスで不眠気味という方は、お休み前のお茶として取り入れてみても良いかもしれません。


そのほか期待される作用

生理痛・PMS緩和に

ベルガモットは鎮静作用が期待できることから、生理痛の緩和にも役立つのではないかと考えられています。神経の興奮を鎮める働きや消化器系サポートからPMS(月経前症候群)軽減にも有効とする説がありますが、レモンバームとの混同で効果が見られとも言われており曖昧なところです。生理痛にしろPMSにしろシングルで利用するというよりは、カモミールラベンダーなどを主体としたブレンドティー用として利用すると良いでしょう。

お茶以外の使い方(外用)で期待できる効果

ハーブバス・肌ケアに

ベルガモットの精油成分中に多く含まれているチモール には殺菌・防腐作用などがあります。このため入浴剤代わりに利用したりハーブティーを患部につけることで、肌を清潔に保ちニキビ予防や回復促進、虫刺されや湿疹の軽減に役立つと考えられています。単純ヘルペスウイルス1型の抑制に役立つという報告もあるようです。また入浴剤代わりに利用するとお風呂の上記で自然と蒸気吸引をしている形になりますから、体を温める働きと合わせて風邪予防にも効果が期待できるでしょう。

ただしチモール は皮膚刺激性の強い物質でもあります。フレッシュハーブやティー用のドライハーブなど“そのもの”を利用する場合はそこまで成分濃度が濃いわけではないので比較的穏やかと考えられますが、敏感肌やアレルギーのある方は事前にパッチテストを行い注意して利用するようにしてください。

ベルガモット/タイマツバナの注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方は利用を避けましょう。
  • 甲状腺疾患がある方は利用を避けましょう。